2017年9月29日

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ブラジルの編み物男子、通勤バスの名物に。「注文も受けます」

ブラジルの編み物男子、通勤バスの名物に。「注文も受けます」

RICSの一員として新興国群に確固たる地位を築いたブラジル。経済発展とともに都市は拡大、市民が通勤にかける時間も長くなった。

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その通勤時間を副収入源とした、たくましい(!?)編み物男子がいる。
 
グローボ系ニュースサイト「G1」が伝えたところによると、ブラジル南東部エスピリトサント州に住む21歳の男性が、通勤バスの中で作った編み物作品が人気を博しているという。
 
『編み物男子』ジョナタン・マジェスキさんの本業は販売員で、職場までの通勤時間を使って趣味の編み物をしていたところ、同じ区間を乗降する他の乗客から注文を受けるようになったという。
 
今ではマジェスキさんの副収入源となり、乗客は彼の作品の進捗を日々楽しみにしているという。彼がバスに乗って編み物をしている区間、セーハからカンポ・グランヂターミナルでは彼の作品は通勤客を楽しませている。
 
「通勤の間はストレスも多いのですが、彼の作品は本当にきれいで、通勤の痛みを和らげるセラピーの役割を果たしています。それを作っているのが若い男の子であることも驚きですが、好奇の視線を意に介さないところもあっぱれです」(乗客の一人、タニア・ヘジーナさん)
 
乗客の多くは誰にどう思われようと自分が好きなことに突き進む姿にさらなる成長余地を感じている。
 
マジェスキさん自身、最初は偏見に戸惑ったこともあるという。
 
「最初、父は嫌がりましたね。僕が編み物好きであることが受け入れられなかったようです。でも嫌悪感は徐々に薄らいで、今では慣れてしまったようです」(マジェスキさん)
 
マジェスキさんの出身は州の内陸部で、2年間に内陸のサンタ・テレーザ市から州都ヴィトーリアの近郊に引っ越してきた。本業の職場はカリアシッカ市のショッピングセンターだ。
 
ある日通勤時間を、叔母の趣味だった手芸に充て、副収入にしようと思い立ったという。
 
「僕は田舎に住んでいたのだけど、農作業は嫌いだったんです。それで編み物を覚えて今はそれが副収入になっています」(マジェスキさん)
 
車内で男性が編み物をしていると人目を惹く。乗客たちは最初は違和感を覚えつつも、作品を見るうちに偏見は薄れ、賞賛だけが残る。彼は日々、新しい乗客から新しい注文を受けているという。
 
「バスは僕にとってはショーウインドウで、自分がどんなものを作れるのか、お客さんに直に知ってもらえるんです。作風が気に入ってくれた人からは注文も請けます」(マジェスキさん)
 
芸は身を助くのは洋の東西を問わないようだ。その「芸」が珍しいものであればあるほど、というのもまたしかり。
 
(文/原田 侑、写真/Reprodução/TV Gazeta/TV Globo)
写真はTVガゼッタより、エスピリットさんと州の編み物男子。TVグローボ系列の番組はIPCTV(グローボ・インターナショナル)で放送中。視聴の問い合わせは、080-3510-0676 日本語対応ダイヤルまで
 
ソース:http://megabrasil.jp/20170928_37382/
 
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