ドゥテルテ大統領が批判勢力に見せしめ。人権委員会の予算が年1000ペソに
どこの国の権力者も『批判』を嫌うもので、アメリカのトランプは批判を『偽ニュース』と決めつけ、日本の安倍は批判に対して過剰に反応する言説が多い。
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フィリピンのドゥテルテ大統領も、目玉政策としている『違法薬物関与者抹殺』を批判されることを非常に嫌っている。
その意を汲んだ下院議員が大統領の政策に批判を行っているCommission on Human Rights (CHR)=人権委員会【写真は同委員会ロゴ】に対して、来年度予算を1000ペソにする子ども騙し同然の決議案を提出。
9月12日、この決議案に対して下院議会(定数297人)は賛成119人、反対32人で可決、採択され、フィリピンの議員の思考経路が疑われるような事態が発生。
この可決は人権委員会の2018年度予算の決定とはならないが、金の面で活動を締め付ける汚い手が使われ、国内及び国際人権団体などから批判が高まっている。
このため下院より優位にある上院議長は同員会が要求している年間予算6億7800万ペソ(約15億円)は保証すると言及。
同議長の父親は反マルコスの闘士と知られた人権派元上院議員で、その影響があると見られているが、ドゥテルテ当選後に上院議長に引き上げられた経緯もあり、額面通りには行かないとの見方もある。
この決議案採択に対してドゥテルテは決議案採択は当然の報いとし、同委員会委員長を前アキノ政権寄りと批判。
現委員長は2015年にアキノ大統領から任命され、委員長の任期は7年となっている。
このため、水面下では委員会の予算を獲得するには現委員長の辞任が取引材料となっているのではとの見方も出ている。
同委員会の委員長には過去に、ドゥテルテ批判の急先鋒のデ・リマ上院議員が就任(2008年~2010年)していたこともあり、ドゥテルテ批判の牙城と陣営では見ている。
同委員会はマルコス独裁政権が倒れた後に制定された1987年憲法によって設立されていて、さすがのドゥテルテも憲法に反して同委員会に干渉することは出来ず、同委員会を無毒化するため、下院議員を使嗾して金で締め付ける決議案を提出させた。
こういった独裁国にあるような人権無視が軽々しく下院の決議案として出され、賛成多数で可決されることにドゥテルテ独裁の始まりではないかとの懸念も浮上している。
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news01&config=&command=body&no=424
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