ベトナム繊維協会(Vitas)が賃金引き上げの中止を首相に要請
地域別最低賃金の引き上げと社会保障や海洋運賃の値上がりが結びつくことで、ベトナム繊維・縫製産業の発展に対する懸念を引き起こしている。
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ベトナム繊維協会(VITAS)は、繊維・縫製企業が競争力を高め事業を拡大できるよう、2018年の地域別最低賃金の引き上げを見送り、保険料率と海洋運賃価格を調整するよう首相に対し提言した。
繊維協会の統計によると、2017年上半期の繊維・縫製産業の輸出売上高は対前10%増となる141億米ドルに到達したという。国別の輸出売上高を見ると、対アメリカは57.9億米ドル、対ヨーロッパ連合は16.9億米ドル、対日本は14億米ドル、対韓国は10.2億米ドルであった。
しかしながら、こうした輸出売上高の伸びにもかかわらず、繊維・縫製産業の発展は様々な要因により妨げられており、首相や当局による政策の調整が必要となっている。
その一つとしてベトナム繊維協会は、国内の生地を原料として使用している企業の輸出製品に対する付加価値税(VAT)を免除するよう財務省に対し要請している。この提案は企業が国内の生地原料を使用することを促すことを目的としたものだ。
さらにベトナム繊維協会は、2018年の地域別最低賃金の値上げを見送り、保険料率と海洋運賃価格を調整するよう首相に対し提言した。
またベトナム繊維協会は首相に対し、企業の財政に合うように海洋運賃価格を見直し、計算し直すことを定めた公文書No.5036をハイフォン市人民委員会が実施するよう強く促した。
ベトナム繊維協会が首相に対し、賃金、税金、そして保険制度の見直しを提言したのはこれが初めてではない。
2017年の地域別最低賃金を7.3%引き上げる首相の決定に対し、この引き上げが繊維・縫製企業の総生産費を2.9%引き上げることになるだろうとベトナム繊維協会は説明した。ベトナム繊維協会は地域別最低賃金の引き上げを2020年、もしくは2022年まで先送りすることを望んでいる。
同時にベトナム繊維協会は、給与計算や保険料の掛け率の基礎として最低賃金を使用することをやめるように要請した。
2007年から2017年の間、ベトナムの地域別最低賃金は国内企業が21.8%、外国直接投資(FDI)企業が15%の平均年率で上昇している。
8月7日に開かれた2018年の地域別最低賃金の引き上げ率を決定する最終会合では、関係当局が6.5%の折衷案に至り、承認に向けて首相に提出することが決定した。
もし承認されれば、引き上げは2018年1月1日より施行されることになる。
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_3019.html
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