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【画像あり】ロシアで食されるやばいキノコ6種とは?

 
◆ ベニテングタケ(Amanita muscaria)


  
ベニテングタケは従来から、非常に危険な毒キノコと考えられ、熱心なキノコ採取者でも避ける。もったいない!正しく調理されたベニテングタケは、安全というだけでなく、とてもおいしい。
 
ロシアの有名な作家I.A.ブーニンの短編小説「草刈人」には、貴族の間で意識をもうろうとさせるキノコとして有名なベニテングタケを、農民が喜んで食べている様子が描かれている。
 
ベニテングタケを中毒にならないように食べるには、まず、洗って、下処理し、20分間茹でる。最初の茹で汁は鮮やかな橙色になる。ここに最も危険な物質が含まれているため、必ず捨てる。毒を完全に除去するために、これを2~3回くり返す。調理の用意のととのったベニテングタケには、独特の赤橙色はない。もう一度水で洗い、塩をふって、フライパンでみじん切りにした玉ねぎと一緒に炒める。サワークリームをかけると、さらにおいしくなる。
 
◆ キホウキタケ(Ramaria flava)
 

 
この鮮やかな色の変わったキノコは、トナカイの角やサンゴ礁に似ている。ロシア全土で生育しているが、沿海地方で最も人気がある。ロシア北西部のアルハンゲリスクでは、一番おいしいトナカイの角は10月に収穫できる、と言われている。この時期までに橙色や赤色になり、経験の浅いキノコ採取者には危険な色に感じる。
 
特においしいのはジャガイモ入りの料理。キホウキタケを洗い、熱湯に塩を入れて5分茹でる。次にフライパンで玉ねぎと一緒に炒める。ジャガイモを茹でて容器に入れ、牛乳とバターを加えてマッシュポテトにする。皿にマッシュポテトをスプーン2~3杯分山状に盛り、真ん中に穴を開けて、そこに炒めたキノコを入れる。アルハンゲリスクではこの料理が「キノコのカゴ」と呼ばれている。キホウキタケは塩漬け用としても人気が高い。ただし、この食べ方には欠点がある。1日に大さじ2杯以上この塩漬けキホウキタケを食べると、お腹が痛くなることがある。
 
◆ アミガサタケ(Morchella)
 

 
アミガサタケは春に最初にでてくるキノコである。クルミや乾燥ナツメヤシに似ており、ロシア中部でよく食べられている。見た感じ食べられそうな気がしないが、これを材料にした珍料理もある。
 
サラダ「シダの花」は、シダ(山菜)料理。材料は、塩漬けアミガサタケ、茹でたジャガイモ、ワラビ、青ネギ、マツの実。すべての材料を細かく切って、好みの調味料を加えて、植物油をかけてできあがり。
 
◆ ホコリタケ(Lycoperdon perlatum)
 

 
ホコリタケはロシア語でドジジェヴィク(雨合羽など雨に関連する物を意味する言葉)と呼ばれるように、雨が降ると数時間後に生えてくる。田舎では「おじいちゃんのタバコ」とも呼ばれる。数日もぎとらないでおくと茶色になり、また踏むと、まわりに細かい灰をふりまきながらはじけるため。はじけて繁殖する。調理するのは若くて白いホコリタケのみ。洗って皮をむき、切ってバターで炒めるだけ。炒めたホコリタケは焼いたホタテに似ていて、サラダの材料としても使える。
 
◆ カラカサタケ(Macrolepiota procera)
 

 
見た目は毒キノコのようだが、食用キノコである。ロシア語でゾンチク(傘)と呼ばれるように、大きな傘がついていて、時に直径30センチに達する。完全に開いていないカラカサタケは球形で調理が難しいが、育つと傘が平になって、キノコ採取者の採取対象となる。溶き卵につけて、小麦粉をふり、油で焼くと、とてもおいしくたべることができる。こうすると味がジューシーなチキンのようになる。
 
◆ アイカワタケ(Laetiporus sulphureus)
 

 
アイカワタケを見つけるには、足元を見ていてはダメだ。木に生える珍しいキノコである。キノコ採取者の間では、森の宝や薬用キノコと考えられている。料理に使うなら、縁が橙色で鮮やかな黄色の美しいアイカワタケが一番。性質が活性炭に似ており、体内の毒素を取り除く。乾燥させる、煮る、焼く、塩漬けにする、パテにする、などといった調理法がある。パテをつくるには、細かく切ったアイカワタケを30分茹でて、裏ごしし、塩を加えてマヨネーズと混ぜる。パテを茹で卵の黄身と混ぜて、白身の中に詰めることもできる。
 
ソース:https://jp.rbth.com/arts/cuisine/2017/08/29/830226