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ベトナム・2018年の最低賃金は6.5%増の予定

 
雇用者、労働組合、そして政府役人の代表者からなる国家賃金評議会は、2018年の最低賃金が地域に応じて266万ベトナム・ドン-398万ベトナム・ドン(121-175米ドル)の間に引き上げられると決定した。最も高いのはハノイ及びホーチミン市の都市部である。
 
提示された上昇率はベトナム労働総連合が要求した13.3%の半分に過ぎず、2018年1月の施行前に政府の承認が必要である。
 
4つに分けられた地域別の2018年月間最低賃金は次の通りとなる。第1地域は375万ベトナム・ドン(165米ドル)から398万ベトナム・ドン(175米ドル)に6.1%上昇。第2地域は332万ベトナム・ドン(146米ドル)から353万ベトナム・ドン(155米ドル)に6.3%上昇。第3地域は290万ベトナム・ドン(127米ドル)から309万ベトナム・ドン(136米ドル)に6.6%上昇。第4地域は258万ベトナム・ドン(113米ドル)から276万ベトナム・ドン(121米ドル)に6.9%上昇。
4地域の平均上昇率は6.5%となる。
  
ベトナムの現在の国定最低賃金は1ヶ月あたり約375万ベトナム・ドン(168米ドル)で、前年からの上昇率は7.3%であった。昨年の上昇率は過去10年間で最低の数字であったが、この動きは最低賃金の毎年の上昇は多数の従業員を抱える衣料品企業にとって特に厳しいと主張する織物・アパレル企業の反対にあった。
 
こうした主張に加え、賃金はアパレル企業が従業員に対して支払わなければならない金額のほんの一部に過ぎないという。企業は労働者向けの社会・医療保険料に貢献しなければならないと政府規制で定められており、その額は東南アジアの低コスト競合国よりも高い。
 
しかしながら、賃金の上昇がベトナムのアパレル産業に深刻な問題を生み出しているという警告は裏付けされていないように見える。
ベトナムの今年上半期のアパレル製品、 織物、 繊維、紡績糸の輸出額は大幅な上昇となる48.4%増であった。
 
ベトナム税関のデータによると、アパレル製品と織物製品の上半期の輸出額は前年が793億米ドルであったのに対し、今年は1175億米ドルであった。
アメリカに対する輸出は前年比6.2%増となる575億米ドルで、EUに対する輸出額は3.5%増となる169億米ドルとなった。日本への輸出は8%増の137億米ドルである。
 
ベトナムの国営繊維公社Vinatexによると、ベトナムの織物産業は今年の輸出目標の310億米ドルに到達する見込みであるという。
 
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_2995.html
 
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