1. 電話をかける/受ける時
◆ 教科書にのっている表現
“Алло, можно Ивана?”(アロー、モージナ イヴァーナ?Allo, mojno Ivana?)「 もしもし、イワンさんをお願いできますか?」は、電話をかけた時に、話したい相手につなぐよう頼む表現。会社に電話する場合は、”Соедините меня с Глебом”(サエディニーチェ メニャー ズ グレーバム Soedinite menya s Glebom)「グレブさんにつないでください」と言うこともできる。
“Алло, слушаю вас”(アロー、スルーシャユ ヴァース Allo, slushayu vas)「もしもし、聞いております」は、電話を受けた時に、相手に言う表現。“Вам удобно говорить?”(ヴァーム ウドーブナ ガヴァリーチ? Vam udobno govorit’?)「今お話ししても大丈夫ですか?」は、電話をかけた時に、相手を気遣う丁寧な表現。
◆ ロシア人が実際に使う表現
“Не отвлекаю?”(ニェ アトヴリカーユ? Ne otvlekayu?)「気をそらせてない(邪魔してない)?」は、電話をかけた時に、相手を気遣う表現だが、友だちにしか使えない。こう聞かれたら、次の2つの答え方が一般的だ。”Нет, все нормально”(ニェット、フショー ナルマーリナ Net, vse normal’no)「いえ、大丈夫」と、”Сейчас не могу говорить, перезвоню”(セイチャス ニェ マグー ガヴァリーチ、ペレズヴァニュー Seichas ne mogu govorit’, perezvonyu)「今ちょっと話せないからかけ直す」。
“У аппарата”(ウ アパラータ U apparata)「電話取ってます(もしもし)」は、電話を受けた時に言う表現。“На проводе”(ナ プローヴァジェ Na provode)「電話線上にいる(もしもし)」も、電話を受けた時に言う表現。20世紀初めに、離れたところにいる人と会話できることが驚きだった時代にあらわれた表現。当時、多くの人がどうやって声が伝送されているのか理解できず、声が電話線をつたって直接届いていると思っていた。1917年のロシア革命の際、ボリシェヴィキの本部はサンクトペテルブルクのスモリヌイ女学院(貴族女学校)に置かれ、連絡は主に電話で行われていた。映画「10月のレーニン」(1939年)には、この「電話線上にいる(もしもし)」を使うシーンがでてくる。この表現は広く使われるようになった。現代ロシア人は冗談で、「スモリヌイは電話線上にいます(もしもしスモリヌイです)」、「クレムリンは電話線上にいます(もしもしクレムリンです)」などと言ったりする。
“На связи”(ナ スヴャージ Na svyazi)「通信上にいる(もしもし)」は、「電話線上にいる(もしもし)」の別の言い方。こちらの表現は、電話の始めと終わりのどちらでも使うことができる。終わりに使う場合は、通信を保とうすなわち連絡を取り合おう、という意味になる。
“Говорите!”(ガヴァリーチェ Govorite!)「話してください!」は、電話を受けた時に、お年寄り、特に耳の遠いお年寄りなどがよく使う表現で、あまり丁寧ではない。普通は、次の表現とともに使う。Вас слушают(ヴァース スルーシャユト Vas slushayut)「聞かれています(こっちは聞いてますよ)」。
2. 電話で話している時
◆ 教科書にのっている表現
“Повисите на линии”(パヴィシーチェ ナ リーニイ Povisite na linii)または“Побудьте на линии”(パブーッチェ ナ リーニイ Pobud’te na linii)「(電話を切らずに)しばらくお待ちください」は、通常、別の電話を受けている時に相手に待つよう頼む表現。
“Вас плохо слышно”(ヴァース プローハ スルィシナ Vas ploho slyshno)「よく聞き取れません」は、通信状態が悪くて相手の声を聞き取りにくい時に使う表現。
◆ ロシア人が実際に使う表現
“Вы пропадаете”(ヴィ プラパダーエチェ Vy propadaete)「あなた消えてる(声が途切れてる)」は、通信状態が悪くて相手の声を聞き取りにくい時の砕けた言い方。
“Это не телефонный разговор”(エータ ニェ テレフォーンヌイ ラズガヴォール Eto ne telefonnyi razgovor)「これは電話の会話じゃない」は、電話で話すには重要過ぎる話またはプライベートすぎる話であることを伝える、ロシアで一般的な言い方。言えないのか、会って話す必要があるのか。いずれにせよ、ロシア人と電話で話すと、この表現を聞くことがあるだろう。
3. 電話を終える時
◆ 教科書にのっている表現
“До свидания”(ダ スヴィダーニヤ Do svidaniya)「さようなら」は、一般的な別れ際の表現である。
“Пока”(パカー Poka)「またね」は、若い人の間で使われる。
◆ ロシア人が実際に使う表現
“Ну, давай”(ヌー、ダヴァーイ Nu, davai)には、次の2つの意味がある。「じゃ、やってみようか」と、誰かに物を頼まれた時に、このように答える。「じゃ、この辺で」と、電話を終える時や別れ際に、友だちに言う。
“Все, пока”(フショー、パカー Vse, poka)「こんなとこで、じゃね」は、「またね」の砕けた言い方。
“Покедово”(パケーダヴァ Pokedovo)「んじゃ」は、「またね」のかなり砕けた言い方。友だち同士で使う。
“Услышимся!”(ウスゥィシムシャ! Uslyshimsya!)「また話そう」は、別れ際に言ったり、近々また電話で話す予定がある時に言ったりする。
ソース:ロシアNOW/https://jp.rbth.com/arts/cuisine/2017/08/09/819280