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ベトナム:国内縫製企業に海外ファッションブランドの脅威

Vinatex(ベトナム繊維公団)のLe Tien Truong 社長は、ベトナムの繊維・アパレル産業の現在の製造能力は年間35億米ドルを超えていると述べた。
 
国内市場規模が小さいため、輸出が不振となってもベトナム企業にとっては国内が代替市場とはならないとTruong社長は言う。
Vinatexによると2016年は大きな輸出市場で需要が低下した厳しい年であったという。米国向け輸出は3.4%減り、日本は2.6%、韓国も2.1%減少した。
市場調査会社VIRACによると、ベトナムは一人あたり可処分所得が低いため、他の大きな海外市場と比較すると市場規模が小さい。
ベトナムの縫製企業は国内で2つの大きな問題に直面することとなる。偽物と輸入製品の多さ、そして企業の流通、デザイン、ブランディング能力の低さである。
 
VIRACはViet Tien、Nha Be、May 10、PT2000、Ninomaxx等のよく知られたベトナムブランドを挙げつつも、繊維・アパレル企業が数千社存在することを考えるとまだそうしたブランドの数は少ないとしている。
Vinatexの報告書によると、農村部ではベトナム製繊維・アパレル製品は生産国の明らかでない輸入品と競合している。都市部では米国、英国、アセアン諸国からの輸入品と競い合うことになる。
ベトナム企業は国内市場開発に消極的だが、海外の小売企業やファッションブランドはベトナムを新たな市場とみなしている。
例えば、Maisonは中級・高級ファッションブランド製品をベトナムで販売している。市場の好不況にかかわらず、取り扱うブランド数は年々増加しつつある。
現在までMaisonはChristian Louboutin、Karen Millen、Coast、Max&Co、Max Mara、Oasis、Predo、Charles & Keith、NYS等21ブランドを取り扱っており、ベトナム国内に44店舗を擁する。
Jocky、Vera、Wow、J.Bus等で成功を収めたSon Kim Fashionはウィリアムソン・ディッキーとスミテックス・インターナショナルという日本企業2社の投資を得て、米国のDickiesブランドをベトナムに展開しようとしている。
世界で2000店舗を展開する日本のユニクロは今年ベトナムで2店舗オープンする準備を進めている。また、Forever 21も来年ベトナムに進出するという情報もある。
 
ソース;http://apparelresource.asia/news/item_2944.html