この予測は、2大生産拠点である台湾と中国への依存を軽減するという同社の経営戦略とも一致するという。
台北に拠点を置くFENCは昨年、2015年より0.4%減となる、1324億台湾ドル(43.6億米ドル)の売上であった。
企業データによると、総売上の内台湾工場が占めるのが60%で、中国工場は40%に貢献している。
ベトナムの生産能力拡大により、2020年の総売上で台湾が占めるのは40%、中国が占めるのは30%となる見込みだとFENCは述べた。
生産能力の拡大は、東南アジアにおける布地・衣服の完全サプライチェーンを創り上げることを目的としており、7億米ドルのコストがかかると見込まれている。
幅広い種類の石油化学製品や繊維製品を生産する同企業の、ベトナムにおける生産キャパシティは、200万ダース近くあることが企業データに示されている。
拡大計画の一部として、ニット製品を生産する新工場が当四半期に操業を開始し、来年末までにはポリエステル製衣類を生産する新工場が複数生産を開始する予定である。
創業66年となる同企業はいくつかのハイエンド製品の発売も予定しており、短期的に売り上げが伸びることが期待されている。
拡大する自動車の安全部品市場に注目し、FENCではエアバッグやシートベルトを作るのに使われるナイロン製品の生産能力拡大を検討している。
また同社では、台湾・中国工場におけるオムツや生理用品向けのポリエステル短繊維の生産能力拡大も計画している。
昨年の収入63億台湾ドルをベースとした現金配当0.8台湾ドル、または一株につき1.26台湾ドルの収益という同企業の提案は、水曜に株主達によって承認された。
FENCは、台湾でFar EasTone Telecommunications Co (遠傳電信)など携帯電話事業やデパートメントストアも手がけるFar Eastern Group (遠東集團)の子会社である。
グループ内の関連ユニットに対する再投資も含め、FENCの資産は合計5200億台湾ドル近くになる。
ポリエステル・繊維事業は昨年企業の総資産の28%を占め、再投資と不動産部門はそれぞれ42%、30%となったとデータは示している。
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_2931.html