再編を進めるベトナムの繊維・縫製産業
ベトナムにおける繊維・縫製産業の再編には、新しい技術を用いた新たな開発戦略の策定と、旧式の技術を使用している紡織・繊維工場の閉鎖が関わってくる。
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Nam Dinh繊維株式会社では、1万8000人いた労働者を4000人に削減するなどの「大手術」を行った。しかしながら、残りの労働者の生産量は以前労働者が1万8000人いた時と変わらないままである。
繊維・縫製産業では、グローバル・サプライチェーンの要件を満たすために改善を続けている。機械や設備の刷新、そして旧式技術の排除により、生産性は向上している。
しかしながら、しなければならないことはまだ多い。
商工省は政府に対し、繊維・縫製産業を含む、産業全般の2016年〜2020年の再編計画案を提出する予定である。
ベトナム繊維公団(Vinatex)のLe Tien Truong社長はこれに対し、計画案の中に提示されている数値には信頼性がないと述べた。
一例として、計画案では年間の生産性は3500万〜4000万ベトナム・ドンであるというが、Troung氏によればこれは誤りで、この数字は実際のものより低いという。
ベトナムの2016年の繊維製品輸出額が2800万米ドルに相当し、投入原材料の輸入額が170億米ドル相当であるとすれば、生産性の平均は1労働者あたり1億4000万ベトナム・ドンとなるはずだ。
計画案では、企業の地理的な再配置や旧式技術を使用している工場の閉鎖など、複数の目標を掲げているが、措置の実行については含まれていない。
Troung氏によると、繊維・縫製産業の生産性の向上には3通りの方法があるという。
まず初めに、数少ない労働者と生産性の高い機械を使用すること。二つ目が、利益の出ていない企業を閉鎖し、エネルギーを大量に使用している企業の数を減らすこと。三つ目が、より付加価値の高い企業を選択するためにプロダクトストラクチャを調整することである。
計画案を編集した商工省の計画部門のTruong Duy Hung部長は、繊維・縫製産業の弱点は投入原材料が不足している部分にあるという。
もしベトナム企業が投入原材料を生産すれば、中国製の製品を自社製品と置き換え、価格面でも中国製品と競争できるとアナリストはいう。
しかしながら、現状では投入原材料を国内の供給業者から調達するよりも、中国から輸入した方が簡単で時間がかからない。これは、ベトナムでは受注生産しか行っていないのに対し、中国は大規模生産を行っており、常に大量の在庫があるためである。
ベトナム繊維協会(Vitas)によると、ベトナムの2017年第一四半期の繊維製品の輸出は68.4億米ドルであり、昨年同時期よりも11.2%増加しているという。
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_2927.html
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