米、対ロシア制裁を拡大
米財務省は6月20日、ウクライナ紛争に関連する対ロシア制裁の拡大を発表した。
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親ロシア武装勢力が支配するウクライナ東部と、ロシアに編入されたクリミア半島で事業を展開する個人・企業など、合計38人・団体を制裁対象に加える。対象となる人物・団体が米国に持つ資産を凍結するほか、米国人に対しても制裁対象者との取引を禁じる。対象にはロシア政府関係者も含まれている。
今回の米の決定に対し、ロシア政府は対抗措置の検討に入るなど反発を強めている。両国の関係は、内戦下のシリアでロシアが支援するシリア政府軍機を米軍が撃墜した17日以来緊迫しており、さらなる悪化が懸念される。
米国と欧州の関係にも軋轢(あつれき)が生じそうだ。追加制裁法案が米上院を通過した15日の時点で、メルケル独首相とオーストリアのケルン首相は、「欧州のロシア産天然ガス調達を難しくすることを通じて、米国産ガスの輸出を増やそうとする経済的意図に基づいている」と強く反発した。同法案で、ロシアのパイプライン建設に500万米ドル以上を融資したり、材料・設備などを供給した企業に対して、トランプ大統領が制裁を発動する権限を持つことを定めていることが批判の背景にある。
ロシア産天然ガスをドイツ経由で欧州に供給するバルト海天然ガスパイプライン「ノルド・ストリーム」の拡張計画には、英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェルやオーストリアOMV、独ユニパー、ヴィンタースハルが参加している。
ソース:http://fbc.de/ost/ost33149/
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