6月20日、政府官房大臣・長官Mai Tien Dung氏とのワーキング・セッションにて、VinatexのTran Quang Nghi会長は、同産業がさまざまな問題に直面していると述べた。一例として、グローバル・サプライチェーンに参入するのに適したベトナム企業はごくわずかしかないという。
その上、繊維産業の現地の裾野産業も未発達のままである。投入コストが依然として高く、その他近隣諸国よりも貸出利率が高い一方で、熟練労働者の不足に直面している。
しかしながら、輸出面では依然として健闘が見込まれている。
同産業の輸出収入は2017年、昨年からおよそ11%増となる313億米ドルに達すると予測されている。もし実現すれば、国の対外売上高の16%を占めることになる。
Vinatexだけでも、輸出収入額30億米ドルを目標としている。
面談中、Mai Tien Dung官房長官はVinatexに対し、5.5兆ベトナム・ドン(2億4200万米ドル)規模となる41事業のスピードアップ、自社商品のバリューチェーンの構築、技術のアップグレード、行政手続の改革などについて、より積極的になるよう要請した。
また、政府が同産業の経営権を保持する予定はなく、Vinatexは部門売却についても早めなくてはならないとDung大臣は強調した。
Nha Be縫製株式総会社やViet Tien縫製株式総会社が実施したような株式化の取組に、もしVinatexが失敗すれば、外国企業との競争、過酷な市場への参入、投資家達の誘引、グローバル・バリューチェーンへの参加、付加価値のより高い商品の生産はいっそう難しくなるだろうと同氏は述べた。
ワーキング・セッションで発表された報告書によると、Vinatexは今年設定された対前年20.4%増の30億米ドルの輸出目標を達成するためによりいっそうの努力をするとTran Quang Nghi 会長が固く約束しているという。
先立ってVinatexのLe Tien Truong社長は、品質に加え、価格や輸送時間、さらには国内の輸出業者が厳しい環境保全要件を満たさなければならないため、特に中国を中心として、ベトナムの繊維・縫製製品がその他諸国との厳しい競争に直面していると述べた。
そのため地元メーカーは、生産性、品質、省エネ、環境保護といった4つの水準を満たすために古い設備を入れ替えなければならない。
繊維輸出産業において世界の5大輸出国の一つであるベトナムは、昨年283億米ドルの対外輸出を達成した。アパレル製品の現地調達率は50%強と低く、付加価値は依然として高くない。
国内部門は輸出向けの下請け縫製企業は強いが、製織・染色は弱いままである。
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_2923.html