2017年6月28日

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ベトナム:首相がVinatexに改革を勧告

ベトナム:首相がVinatexに改革を勧告

Nguyen Xuan Phuc首相はベトナム繊維公団(Vinatex)に対し、生産とビジネス開発に関する抜本的な改革を推進するよう勧告した。

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首相によるこのメッセージは、6月20日にMai Tien Dung官房長官が率いる検討部会によってVinatexに伝えられた。
Dung長官はハノイで開催されたVinatexとの検討会において、Vinatexでは多くの改革を断行し、技術、経営管理、そして8万人の労働者の雇用に一定の成果を上げてきたと述べた。しかしVinatexは2016年以降、輸出市場において苦戦を強いられている。
Dung長官は、Vinatexでは生産やビジネス、特に輸出に一層注力して繊維・アパレル産業の国内総生産(GDP)の成長に寄与し、最新技術の利用や市場開発に取り組まねばならないとした。さらにVinatexは、プロジェクト投資と効率性の改善を加速させるべきだと続けた。
 
政府官房のウェブサイトChinhphu.vnではDung長官の次の発言を掲載した。「繊維・アパレル産業において製糸や衣料品の領域ではうまく機能しているものの、サポート産業や染色などにおいて問題を抱えています。そのため業界ではなお針、糸やボタンの輸入に頼らざるを得ません。」
「Vinatexでは総投資額が5兆ベトナムドン規模のプロジェクトを加速させ、効率的な事業運営を目指し、低採算で資本損失を引き起こすプロジェクトを止める必要があります。」
Vinatex はまた、Nha Be Garment社やViet Tien Garment社など、株式化の後に生産やビジネス、特に輸出において大幅な発展を遂げた多くの繊維・アパレル企業の事例に鑑み、配下の繊維・アパレル企業の株式化(equitization)を加速させることが求められている。
ベトナムの衣料品は、米国、EU、日本、韓国などの厳しい要求水準を持つ主要な輸出市場に参入してきた。しかし国内のアパレル企業は、中国、ロシア、インド、ASEAN諸国を含む従来の輸出市場の改革にも着手すべきである。
 
首相はまた繊維・アパレル産業に対し、生産技術を改革して加工の代替となる、より付加価値の高いバリューチェーンを構築するよう求めた。Dung長官によると、この業界では生産と企業経営に対して新しい技術を導入してきたが、さらに産業革命4.0に即した技術を採用すべきであるという。
また最後に、Vinatexでは内部管理制度改革を実行し、マネージャーの給与をそれほど高くしない一方で、従業員の給料を低くしないようにすべきと求められている。
加えて首相はVinatexグループと商工省に対し、生産に必要な原材料の輸入に有利な条件を生みだすような行政改革を提案するよう求めた。
検討部会においてVinatexのTran Quang Nghi会長は、今年上半期の総輸出額が10.6%増の142億米ドルに達したと明らかにした。
彼は今年下半期も輸出額は安定的に推移するとの見通しを示し、通年の輸出額は前年比10.9%増の313億米ドルとなるとした。この数字はVinatexの輸出額予想の278億米ドルよりも高い金額となっている。
 
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_2920.html

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