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日本好き外国人は多いのに…なぜ日本は観光地として人気がないのか? 理由5つ

日本好き外国人は多いのに…なぜ日本は観光地として人気がないのか? 理由5つ

フランスに住んでいると、よくフランス人に「日本、いつか行ってみたい!」と言われます。最近の日本食ブームや漫画&アニメのおかげもあり、日本に興味を持っている外国人は増えてきているようです。

ちなみに国土交通省の発表によると、2016年に日本を訪れた外国人旅行者数は推計で前年比22%増の2403万9000人。前年を上回ったのは5年連続です。

しかし、外国人観光客が増えているとはいえ、まだまだ世界的に見ても日本は観光地として人気のある国だとは言えません。世界観光機関の国際観光客到着数ランキングでも、日本は年々順位を上げているとはいえ、日本は世界16位。アジアのなかでも中国、タイ、香港、マレーシアに抜かれています。

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外国人観光客に人気がない日本、海外には日本好き外人が多いのになぜ?5つの理由

これだけユニークな独自文化を持っていて、治安も良く、日本好き外国人のさらに上をいく「日本オタク」もいるほど魅力のある国なのに、外国人観光客数だけ見るとあまりパッとしないと思いませんか?個人的にも、日本はもうちょっと外国人観光客がいてもおかしくない国なのになぁ…と思います。事実、筆者の周りのフランス人も日本に行きたいと思っている人は多いです。

しかし、最近気が付きました。日本に行きたいと言っているフランス人の数に比べて、実際に行ったことのある人や旅行を計画している人の数が極端に少ないことに…。

おそらく、日本はフランス人にとって、

「いつかは行ってみたい国」止まり

なのではないかと思います。訪れたい気持ちはあるのに、いざバカンスの旅行先を決める時になったら違う国を選ぶ…。フランス人を見ていると、そんなパターンが多いように思います。

それではなぜ、最終段階で日本は「旅行先」からふるい落とされてしまうのでしょうか?そこで今回は、筆者が思う「海外に日本ファンは多いのに、日本が観光客として人気がない理由」を5つ考えてみました。あなたは、日本が観光地としてイマイチ人気がない理由は何だと思いますか?

■1.「旅行」で何をするのかイメージしづらい

日本は独自の文化を持っていることはなんとなくわかっていても、実際に行ってみて何ができるのかをイメージしづらいと言われたことが多々あります。確かに、一部の日本オタクを除いて、フツーの外国人がイメージする日本といえば、キモノ、スシ、ゲイシャ、サムライ、ニンジャ、アニメ、ゲームくらいです。寿司を代表する日本食は幅広い層に愛されていますが、それ以外の「日本独自のもの」となるとあまりにユニークすぎて一般受けしないのではないかと思います。また、日本の海にはクラゲが多いというのも、ビーチでゴロゴロするのが大好きなヨーロッパ人にとっては地味にマイナスポイントです。

例えばタイなんかは、象にのって、マッサージを受けて、ビーチでのんびりして…といった具合に、旅先で何ができるのかをはっきりとイメージすることができますが、日本の場合はそれが難しい。結局は、高いお金払って遠い日本に行っても「街歩き」しかすることがないのでは?と思っている外国人も少なくありません。もっとわかりやすい「外国人観光客が楽しめるもの」を全面的に売り出す必要があるように思います。

■2.他のアジアの国より物価が高い

夏に長期休暇をとるのが一般的なヨーロッパ人は、おそらく世界で一番一生涯で旅行にお金を使っている人たちです。そんな彼らをいかに囲い込むかが、訪日外国人観光客を増やすうえでは欠かせないと思います。

そして彼らがバカンス先を決める時は、「3週間のバカンスでどこに行こう?今年は欧米ではなくて、アジアに行ってみようか?」という話になるのですが、ここで「アジア」を選んでも、今度は他のアジア国との競争に負けるというのがよくあるパターンなんじゃないかと思います。

理由はズバリ、物価の高さ。実際に他のアジア国に比べて物価が高いというのは事実ですが、何となく漠然と「日本はものすごく物価が高い」と思っている外国人も少なくありません。結果的にお金のない学生はもちろん、比較的余裕のある旅行ができるリタイヤ生活をしている年配者たちも「日本以外のアジアの国」に流れてしまっているように思います。


■3.フツーの外国人が楽しめるコンテンツが少ない

日本は、日本のものが特別に好きな日本オタクにとっては、天国のような国です。日本製のアニメや漫画、ゲーム、きゃりーぱみゅぱみゅのようなファッション、コスプレなどが好きな人は、いくら日本が距離的に遠くても、物価が高くても「日本に行く」ことを実現するでしょう。

しかし、これらの日本オタクが好む日本発信コンテンツは、実は狭小マーケットで、誰にでも愛されるコンテンツではありません。特にフツーの欧米人女性が好むショッピングや日光浴、マッサージなどの分野がパッとしない(服は欧米人サイズがない、アジアなのに母国と同じ値段)というのはかなり痛手だと思います。

要するに日本は、日本を「ひいきして好きな人」以外にとっては、イマイチ魅力が欠けるのではないでしょうか。これが欧米の観光客にとって「遠くても高くても、何が何でも日本に行きたい!」とまでにはならない理由だと思います。


■4.言葉&文化の壁

日本はやはり外国人観光客にとって、とにかく難易度の高い国です。その理由は、やはり言語。東京でも道路標識や看板が英語表記になっておらず、長く日本に滞在している外国人でも日本語が話せないせいで日常的に不便に思うことがたくさんあると言います。地方の観光名所となると、英語表記のない場所はもっと多くなり、例えばレストランに行けばメニューが読めない、道路標識を見て目的地を目指そうにも、漢字ばかりで読めない。こうなると、ガイドなしで自由に旅行するのが好きな欧米人にとってはかなり難しいです。

そこで辞書や携帯アプリを使って日本人に質問しようとしても、アルファベットではない日本語をスマホで検索し、翻訳するというのはそう簡単なことではないそうです。

また、アジア国のなかでも英語力が低い日本ですが、真面目で間違えることを恐れる日本人の国民性も相まって、外国人の話す英語を理解できているのに最初から「私は英語ダメです」という日本人が非常に多いと、日本在住の外国人からよく聞きます。

こういった言葉の壁を補強するような「文化の壁」もあり、外国人が日本を訪れて不自由なく堪能して帰るというのは現実的にかなり難しいようです。

■5.短期滞在者には不便な国

日本は非常に便利な国ですが、それは日本に住む日本人に限った話です。これは筆者がフランスに住むようになって気が付いたことですが、日本は日本を一時的に訪れるような短期滞在者や旅行者には不便な点が結構多いです。

例えば、携帯電話通信。筆者は海外旅行の時には、いつも使っているスマホを持っていき、現地で数日間限定のSIMカードを購入しています。こうすれば、使い慣れたスマホで検索したり、地図が見れるので便利ですし、何しろフランスの通信会社を経由するより、通信費が安いからです。

しかし、日本にはレンタル携帯がありますが、値段がバカ高いです。3日くらいの滞在ならこれでもいいですが、1週間を越える人には不便です。週ごとに1万円くらいはします。ちなみにヨーロッパからの旅行者はバカンスが長いため、日本に旅行に来た際は最低でも2週間は滞在する人が多く、これだけを見ても、サービスとニーズが合致していないことがわかります。

さらに、海外旅行となると気がかりは「どうお金を管理するか」ですが、この点も日本は非常に不便で、ATMが24時間営業ではなく、設置数自体がとても少ないです。欧米ではかからない時間外手数料をとられたり、海外発行の銀行カードは使えなかったりすることも多々あります。

またクレジットカードもVISAやマスターであっても、「海外発行だから」という理由で断られることもあります。ほんとーーーーに、不便です!さらに、海外から日本の銀行の「海外サービス」の番号に電話をしたら、「お客様のお住まいの地域からはつながりません」と言われ、何のための海外サービスなのやら…と思ったことがあります。

他にも、海外在住者にとって不便なところというのは色々あるのですが、日本語のわからない外国人観光客となると尚更だろうなと想像できます。日本は便利でサービスの行き届いた国であるにも関わらず、それが外国人には伝わらないというのは、こんな理由からなのではないでしょうか。

まとめ

以上が、日本がこんなにも魅力あふれる面白い国で海外の人にも興味を持たれているのに、外国人が「実際に行ってみよう」と思うまでには至らない理由だと思います。

要するに、外国人の「いつかは行ってみたい」という気持ちを→絶対に行きたい!と思うまでに動機づけを高めることが必要なのではないでしょうか。

日本を訪れた外国人を通じて、日本の観光地についての情報がより多く海外に紹介されて、それがさらなる観光客の増加や地元産品の輸出にもつながります。海外で日本の評価が高まることにもつながります。
このように観光は日本の有力な成長産業になりうるものです。これはまさに成長戦略を支える柱でもあり、東京五輪の経済効果を最大限に生かす道でもあるのです。(マイナビニュース、岡田 晃)

日本に外国人旅行者はいらないとか、迷惑といった意見を目にすることもありますが、個人的にはこの意見に反対です。

よその国で一生懸命働いて稼いできたお金を、たくさんの人に日本で使ってもらって、経済的に見て日本にとって悪いわけがない。外国人観光客が増加することによって、我々日本人が日常生活の中で「外国」を意識する場面が増えていき、日本人が広く海外に目を向けるようになり、意識の面でグローバル化することになれば、日本企業の国際化、活性化にも繋がっていいこと尽くしだと思います。

タイに旅行したときに、タクシー運転手のおっちゃんが言っていました。


ぜひまた来てねー!
それでまたタイでいっぱいお金使ってね♪



そんな図々しさを、私たち日本人も見習っていいのではないか、と思いました。

ソース:https://www.madameriri.com/2017/06/14/why-japan-is-unpopular/

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