クルド人は中東の各国に広くまたがる形で分布しており、独自の国家を持たない世界最大の民族集団である。人口は2,500万~3,000万人といわれている。
ISが2014年に国家を樹立して以来、クルド人の民兵組織「ペシュメルガ」が陸軍の中心となり、他国が支援、援護する形でISの掃討に努めてきた。ISが財源の確保に利用していた、石油が大量にとれるコバニとキルクークはペシュメルガが奪還し実効支配している。クルド人は国家樹立を宣言したIS掃討の中心となることで、国際的な存在感を高め、今度は自分たちが国家樹立の可能性を高めた。ISにとっては皮肉な話である。
独立にあたっては、イラクや、クルド人と長年仲の悪いトルコ人の反発は必至であることから、難航するとみられている。新たな国家、ひいては大型経済圏の樹立に多くの国が関心を集める。
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