天然素材にこだわる商品の先駆者的存在のボディショップは、2006年にロレアルグループの傘下に入ったが、ラッシュ(Lush)やロクシタン(L’Occitane)といった同業ブランドの出現で激しい競争にさらされてきた。
ロレアルは2017年に入り、ボディショップのブランド戦略の大幅な見直しを行い、売却も視野に入れて各方面に働きかけてきた。
ナトゥーラがロレアルに提示した買収金額は10億ユーロ(約1240億円)で、ロレアル経営陣が審議を行っている。両者の社長いわく、株式売買はまだ確定したものではなく、ナトゥーラ曰く、交渉は年内いっぱいはかかるとのこと
ナトゥーラを交渉相手として選んだ理由として、ロレアルは下記のように述べている。
「ナトゥーラ社はボディショップと長期的な共栄関係を築いていきます。既存のお客様によりよいご提案をしつつ、ボディショップが築いてきた従業員、フランチャイズ店、株主の皆様との良好な関係を尊重してゆくとのことです」(ロレアルの社長兼会長、ジャン・ポール・アゴン氏)
ナトゥーラによると、日本を含む世界66か国でブランド展開するボディショップの買収により事業リソースは格段に増えるとのことだ。
「この買収により、ナトゥーラグループは3ブランド(ナトゥーラ、イソップ、ボディショップ)を持つことになります。この3つのブランドで当グループは海外展開を強め、販売チャネルも広げていくことになります」(ナトゥーラのジョアン・パウロ・フェヘイラ社長)
一方、株式市場の反応はあまり芳しくはなかった。6月9日、ボベスパ指数構成銘柄で最も値下がり幅の大きい銘柄の一つとなり、前日比7.7%の下落で引けた。
(文/原田 侑、写真/Divulgação)
写真はナトゥーラの主力ラインのひとつ「エコス」
ソース:http://megabrasil.jp/20170611_36239/
■関連記事
・仏「ロレアル」、Cクラスに人気のリオの化粧品ブランド「ニエリ」を買収
・つき合う期間が長いほどギフトにかける金額は下がる!? ザ・ボディショップが調査
・ロクシタン・ブラジルが新ライン「アブラッソ」を展開
・ブラジル南東部の雨、コーヒー豆の生産量に影響
・来日したネイマール、ガガミラノのパーティや東京西川のイベントに参加