医療観光、シンガポールは勝ち組も価格競争力に課題
医療観光でシンガポールは引き続き、域内で有力渡航先の一つに数えられるが、料金が高い点が難点で、近隣国がシンガポールから患者を奪いつつある。患者側の希望も、単に手術を受けるだけから、予防医療にシフトしつつあり、こうした需要にどう対応するかが今後の課題だ。
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資産運用の米アライアンス・バーンスタインと医療観光情報のグローバル・ヘルス・アンド・トラベルがまとめた医療観光指数によると、アジア7ヵ国中、シンガポールは医療の室が高い一方、料金面では劣っている。
マレーシア、インドネシアは2015年以降、医療行為への評価が上がっており、料金は依然低い。全人工股関節置換術を例にとれば、シンガポールの民間病院では1万4,000Sドル(約110万円)するが、マレーシアのマコタ医療センターは8,800Sドル(約70万円)。
しかし高料金に見合うサービスで患者呼び込みを図っているシンガポールの病院もあり、ファーラー・パーク病院では隣接する系列ホテルと厨房を同じにし、ホテル宿泊客と同レベルの食事を供している。
マレーシアでは業界統括団体が患者呼び込み活動を行っている。タイのデュシット・メディカル・グループは健康増進、リハビリ需要の増大に対応できる態勢を整えつつあるが、シンガポールはこうした面での対応がまだだ。
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