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ベトナム商工省が産業再編の計画案の微調整を促進

   
商工省とヨーロッパ貿易政策・ 投資支援プロジェクト(MUTRAP)が開催したこのイベントは、2017年〜2020年にかけた、ベトナムの産業再編の計画案に対するフィードバックを目的としたものであった。
ベトナム繊維公団(Vinatex)のLe Tien Truong社長は、労働生産性や付加価値、輸入など、計画案に記載された繊維・縫製産業に関する様々なデータには間違った部分があると述べた。
   
そのため、計画案の信頼性はそれほど高くなく、見直しが必要であるという。
計画によると、競争力を高めるためには労働生産性を5%高めなければならないとされているが、単なる目標に過ぎないなど、計画案では産業の再編過程が綿密に計画されていないことも同氏は指摘した。
   
一方現在ベトナムは、紡織・繊維生産に関する労働生産性では上位5ヶ国に入っている。繊維生産の労働生産性に関しては中国に次ぐ高さである。
繊維・縫製の生産性を促進するための主となる解決策は、技術や設備をアップデートすることにある。もし人員管理や訓練を主な解決策としてあげているのであれば、方向性が間違っているとTruong氏は述べた。
   
効果的な解決策を考案するために、商工省の計画では産業発展に対しネックとなる点とその原因をより明らかにする必要があると中央経済管理研究所のNguyen Tue Anh所長は述べた。
商工省計画部のDuong Duy Hung局長は、資源を適切な場所に投資するためには、ネックとなる主な点と詳しい再編過程を指摘する、より明確な計画を立て、大幅に改善する必要があると述べた。
  
商工省は計画案の微調整のためにさらなる意見を募るという。
ベトナムにおける工業生産額は、350兆ベトナム・ドン(154億米ドル)から1170兆ベトナム・ドン(515億米ドル)と、過去10年間で3.5倍近く増加している。商工省によると、これは国のGDPの31〜32%を占めるまでになっているという。
  
近年では、エレクトロニクス、繊維・縫製、履物が国の総輸出額の60%以上を占める主要輸出製品となっている。
しかしながら、商工省のCao Quoc Hung副相によると、加工・生産業の一人あたりの付加価値に関して、ベトナムは依然として143ヶ国中101位のままであるという。工業の労働生産性は、依然として発展国や近隣諸国に追い越されたままである。
  
産業化の初期段階に入ったばかりのベトナムにとって、これは憂慮すべき問題である。
そのため、大幅な産業再編を促進するために産業再編の計画案が立てられたのだとHung氏は述べた。
 
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_2898.html