しかし需要が急増する一方、国内での生産量は低迷を続けており、ここ数年のコーヒー豆生産量は年平均3万7000トンで、過去10年間で減少傾向にある。反対に輸入量は倍増し、2007年の7万トンから2014年には14万トンと飛躍的に増加しており、2010年からの5年間では実に1.7倍以上の増加と、他国を引き離して圧倒的な伸びをみせている。
このような背景を受け同国のロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、2017~2022年の5年間でコーヒー豆の生産量を倍にする目標などを盛り込んだ、同国内コーヒー産業では初となる包括的ロードマップ「フィリピン・コーヒー・ロードマップ(行程表)」に署名し、国内の生産性の向上と競争力を高めていく方針を明らかにした。
同ロードマップでは、2022年までに1万平方メートル当たりの生産量を0.33トンから1トンに増やすなどして、年間生産量を21万5000トンに引き上げる計画で、これによって自給率を41.6%から160.2%まで高め、輸入国から輸出国への転換を果たす狙いだ。
また、官民の代表が参加するフィリピン・コーヒー委員会を新たに設置し、ロードマップの効率的な進行の監督を行う。同委員会への参加が決定しているネスレ・フィリピンズは「ネスレが目指す農家の生活向上につながる」と意欲をみせている。
(参照)http://www.bworldonline.com/content.php?section=Economy&title=malaca&241ang-signs-5-year-plan-to-boost-domestic-coffee-output&id=144224
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