EUが英離脱交渉の準備完了、首席交渉官に権限付与
EUの英国を除く27カ国は22日に開いた総務理事会で、英国と進める離脱交渉の当面の指針を定めた「交渉指令」を全会一致で採択した。同時に欧州委員会のミシェル・バルニエ氏(元仏外相)を首席交渉官に正式任命し、交渉の権限を付与。これによってEU側の交渉準備は整った。
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EU27カ国は4月末、英国と進める離脱交渉の基本方針を採択。まず英国に居住するEU市民の権利保護など主要な離脱条件についての協議を行い、それが進展しない限り、自由貿易協定(FTA)など将来の関係に関する協議に進まない2段階方式で交渉に臨む方針を打ち出した。
今回の理事会で採択されたのは、欧州委員会が5月初めにまとめた第1段階の交渉に関する指針。市民の権利保護のほか◇英国が拠出を約束したEU長期予算の分担金など最大60億ユーロに上るとされる「清算金」の支払い◇英国の北アイルランドと国境を接する加盟国アイルランドとの国境管理問題――の3分野に絞って交渉を進める。
EU側は交渉開始の態勢が整ったが、英国が6月8日に総選挙を実施するため、交渉開始は同月となる。バルニエ首席交渉官は22日、交渉開始は6月第4週(19日に始まる週)になるとの見通しを示した。
英政府は3月29日にEU離脱を正式通告した。離脱交渉の期間は原則2年で、同期間は離脱を通告した日が起点となるため、英国は2019年3月29日までに離脱することになる。交渉結果は欧州議会などの承認を得なければならず、その手続きに時間がかかることから、18年秋には交渉を妥結させる必要があり、実質的な交渉期間は2年を大きく下回る。バルニエ首席交渉官は、難航が予想される第1段階の交渉を年内に終えたいとしている。
ソース:http://fbc.de/eur/eur4196/
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