10日付香港各紙によると、張委員長はマカオ東亜運動会体育館で行われた各界関係者約150人との座談会で講演し、マカオが率先して基本法23条の立法を完了したことを「1国2制度の手本」と称賛。
国家の安全維持で先行し「マカオ特区政府は中央の全面統治権への呼応を自覚している」と評価した。
続いて立法会を訪れ議員全員と接見した際は国家観念、就任宣誓、行政主導体制に言及したほか、議事妨害への拒否を呼び掛け、暴力行為を批判した。
政界では一様に23条への言及は香港に対する皮肉ととらえられており、公民党の楊岳橋・議員は「林鄭月娥氏は23条の立法は急がないと述べていたため、張委員長の言葉は林鄭氏に対する圧力」と指摘。
またマカオ立法会の民主派議員である区錦新氏は「マカオでは宣誓問題や議事妨害は発生していないため、張委員長の言葉は香港社会に向けられたもの」との見方を示した。
>>あわせて読みたい 『香港の全人代委員長が行政長官選での発言権を強調』