5月1日のメーデーを記念するイベントで、Ith Sam Heng労働大臣はカンボジアの縫製セクターは労働者の賃金上昇にもかかわらず順調な成長を続けていると述べた。
Sam Heng大臣によると、縫製産業は労働者75万人を雇用し、年間20億べいドルの賃金を支給している。最低賃金は昨年10%近く上昇し、月額153米ドルとなった。
「他の手当と合わせると、労働者は月額およそ170米ドルから181米ドル支給されている」と大臣は述べた。
カンボジア縫製業協会のVan Sou Ieng会長は、主にミャンマー、バングラデシュとの激化する競争にもかかわらず、縫製産業は成長を続けていると述べた。
「今日ではカンボジアでの発注を減らし、ミャンマーやバングラデシュに発注する企業もある」とSou Ieng会長は述べた。2017年第1四半期の輸出額は前年同期比較4%の成長であった。
「まだ生き残れているが、成長率は一桁でたいしたものではない」
Sou Ieng会長によると、縫製業協会にはおよそ600社が加盟しているが、加盟社の2016年の総輸出額は68億米ドル、前年比9%増であった。この結果は過去数年間続いた平均年成長率10%よりわずかに低い。
しかし、2016年7月以来、米国への旅行用品輸出が無関税となっており、その影響で縫製セクターの成長率は再び上昇するだろうとSou Ieng会長は述べた。カンボジアには現在27社の旅行用品製造業社が登録されているという。
「そのうち数社は工場建設を進めており、間もなく操業開始を予定している。カンボジア製旅行用品の輸出額は近い将来大きく上昇するだろう」とSou Ieng会長は述べた。縫製産業は現在もカンボジアの中心的輸出産業であり、GDPの10%以上を占める。
商業省のSoeng Sophary報道官は、ミャンマーやバングラデシュといった新興国との競争がカンボジアの脅威となりつつあるが、まだ対応可能であると述べた。
Sophary報道官は、ベトナムなど競合国に有利な環太平洋戦略的経済連携協定から米国が撤退したこともあり、カンボジアの縫製・製靴産業は中期的には堅調に成長するだろうと予測した。
「関税なしでカンボジア製品を輸出できる市場があれば常に成長を続けることができるだろう」と報道官は述べた。
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_2855.html