インドネシアの縫製・繊維産業、周辺アジア諸国とのさらに激しい競争へ
2017年1月から2月までのインドネシアの繊維・繊維製品の輸出額は20億ドルに達し、前年同期を3%上回る結果となった。
「縫製・繊維産業はおよそ300万人を雇用する労働集約的な産業であり、社会的なセイフティーネットとしての役割も担い得る」とAirlanggaHartarto産業大臣は4月24日に述べた。
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Airlangga大臣は、2016年の縫製・繊維産業への投資は7兆5400億インドネシアルピーに達し、輸出額は118億7000万ドル、製造業セクター労働者の17.03%を雇用していると述べた。
大臣は、インドネシアの縫製・繊維産業は上流から下流まで統合されていることから世界での競争力について楽観的であると述べた。
しかし、大多数の工場、特に織物、ニットの工場で旧式の機材を使っていることから縫製・繊維産業の活性化の必要があるとも述べた。こうした機材は生産性も低いため交換する必要がある。
「産業活性化については新機材の導入を始めており効果を上げつつあるが、これを継続していく必要がある」と大臣は述べた。
加えて、縫製・繊維産業が投資を進め政府の経済政策パッケージを活用していくべきで、そうしなければ5年後にはインドネシアの縫製・繊維産業はインド、中国、ベトナム、バングラデシュ等とのさらに厳しい競争環境に直面することになるとも述べた。
産業省は現在輸出志向の労働集約的産業向けに財政優遇策を適用する特別法案の準備中であるという。企業は事業拡大のために所得税の減免を受けることができる。
大臣は、産業省は関税優遇を求めヨーロッパ及び米国と包括的協力協定の締結の可能性を探っていると述べた。また、輸出振興のための小企業支援も行われるという。
化学・繊維・複合産業のAchmadSigitDwiwahjono会長は、縫製製品輸入が縫製・繊維産業への投資の阻害要因のひとつだと話す。
インドネシア国内の縫製・繊維産業保護のため繊維製品の輸入を抑制するべく、産業省は商務省と協力体制を構築している。さらに、産業省は国内の繊維産業を後支えするため、縫製・繊維産業の上流セクター企業への投資促進に取り組んでいる。
>>あわせて読みたい 『ミャンマーの縫製企業協会が、米国での関税免除となる「最恵国待遇」を要請』
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