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2500人も殺害していた?! 比ドゥテルテ大統領告発は日本企業にも影響

フィリピンの弁護士の男性は24日、殺害もいとわない強硬な捜査手法が「人道に対する罪」などにあたるとして、オランダ・ハーグにある国際刑事裁判所にドゥテルテ氏ら政権幹部を告発した。

ドゥテルテ氏はダバオ市長時代から、フィリピン国内の治安悪化の原因にもなっていた麻薬犯罪の撲滅を訴えており、撲滅のためには殺害もいとわない制裁を下していた。また、大統領就任後も米国などに対して過激な発言を繰り返し、国内外から批判も含めた大きな注目を集めていた。

一方、国内からの支持率は高い。就任当初は支持率9割超えで、就任から1年たった今も7割台をキープしている。過激な制裁・発言の一方、麻薬犯罪等の深刻であった国内の問題を解決に導き、同国経済発展を促している実績に国民からの支持は集まっている。

また、ダバオ市長時代から親日を公言しており、日本企業の投資も積極的に誘致し、国内経済発展に寄与させてきた。

しかし、あまりに過激すぎるその手法に、ついに歯止めがかかった。仮にこれを機に支持率が低下し、退任に追い込まれてしまうとフィリピン経済だけでなく、フィリピン進出を進める日本企業にも大きな影響を及ぼす。

フィリピン政府は「捜査は適切な手順で進められている」と反論しているが、今回の事が公に出てしまったことだけでも政府への影響は少なくない。

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