4ヶ月連続増加で好調の海外輸出、円安やインバウンド効果が波及
財務省が発表した2017年3月の貿易統計によると、輸出額は7兆2,291億円で前年同月比12%増であった。輸出額は4ヶ月連続増加しており、米国トランプ大統領就任以来の円安ドル高やインバウンド効果が輸出産業に好影響を与えている。輸出の好調はトランプ氏による「口撃」リスクを招きかねないが、日本企業の海外進出商機が拡大していることは間違いない。
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主な輸出増加品目は、自動車の部分品(21.2%増)、科学光学機器(25.5%増)、鉄鋼(15.6%増)であった。過去10位の輸出額となり、輸出産業の好調がうかがえる。また、輸入額は6兆6,144億円で世界の資源価格の回復も影響し、主に原油や石炭の輸入額が増加した。差し引き額は6,147億円の黒字を記録した。
国別輸出では、米国への自動車部分品(24.3増)や欧州への自動車(22.3%増)、中国への自動車部分品( 40.2%増)と電気回路等の機器(48.2%増)が好調であった。
米国、欧州、中国において自動車需要が高まっていることが読み取れる。また、中国ではスマホ需要の拡大に伴い液晶パネルなどの関連部品輸出が好調となった。
さらに、米国トランプ大統領就任以来のドル高円安傾向や、インバウンド市場拡大に伴う日本製品の認知・人気向上が日本輸出産業の好調を後押ししている。
一方、トランプ氏は自国の抱える貿易赤字を最優先解決課題としており、日本輸出産業の好調はあまり好ましくなく、「口撃」されるリスクも有る。しかし、円高傾向になってきたとはいえ、海外で間違いなく「日本製」への評価が上がっている今、日本企業の輸出拡大に商機が膨らむ。
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