自動運転システムのソフトウエアとアルゴリズムの開発で協力する計画で、自動車関連技術の標準化を進める非営利組織である米自動車技術会(SAE)の基準で、2020年代の初めまでに市街地の運転で、完全自動運転(SAE‐レベル4)とドライバーレス運転(SAE‐レベル5)の開発を目指す。
ボッシュの広報担当者が独経済紙『フランクフルターアルゲマイネ』に明らかにしたところによると、両社は年内あるいは遅くとも来年に試験走行を開始する予定。
両社は例えば、一定の地域内で、利用者がスマートフォンでカーシェアリング車両や自動運転タクシーを予約すると、車両が自動運転で利用者の指定の場所まで迎えに来て、目的地に着くと、次の利用者のいる場所まで自動運転で移動する、といったシステムの実現を目指している。このようなドライバーレス運転が実現すれば、運転免許証を持たない人もカーシェアリングサービスを利用できるようになる。
■ ヒアの地図情報を採用、ボッシュはトムトムとの協力も継続
ダイムラーの広報担当者は独業界紙『オートモビルボッヘ』に対し、今回のボッシュとダイムラーの共同プロジェクトでは、アウディ、BMW、ダイムラーの3社が2015年に共同で買収したマッピング・位置情報サービス会社ヒア(HERE)の地図情報を採用すると明らかにした。
同紙によると、ボッシュは自動運転関連のプロジェクトでは2015年7月からオランダのデジタル地図サービス大手トムトムと協力してきた。ただ、ダイムラーとの共同プロジェクトでは、ヒアと協力するものの、ボッシュは他のプロジェクトに関しては、今後もトムトムとの協力関係を継続するもよう。
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