SGXがやり玉に挙げたのは織地染色業者、チャイナ・ファイバーテック(中国繊科集団)のウー・シンホワ(呉新華)会長。呉氏は創業者で、2007年から取締役の職にある。SGXでの株取引は2015年11月以降、停止されている。
SGXはホワイトカラー犯罪を取り締まるシンガポール警察の商事調査局(CAD)にも通報した。シンガポールでも立件可能な行為とみなしているためだ。SGXが問題にしたのは昨年9月、呉会長とウー・デジ取締役の2人が3人の顧客からの損害賠償請求に対し、46億6,000万人民元(約75億円)の支払いを認めたこと。
この3人の顧客は中国繊科の子会社から欠陥商品を納入され、損害を被ったと主張。呉会長ら2人は取締役会に諮らず支払いを承認した。社外取締役のロー氏と経理部長のマク氏は取締役会の承認を取り付けるよう要請していた。シンガポール証券投資家協会(SIAS)は今年2月、中国繊科および別の中国資本の2社に不正経理の疑いがあるとして、両国の当局に捜査を要請していた。
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