ベトナムの現地履物メーカーはTPP消滅にも動じず 【前編】
TPPが実現しなくても、ベトナムの皮革・履物産業は力強い成長を維持するだろう、とベトナム皮革履物鞄協会(Lefaso)はその見解を示した。
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LefasoのDiệp Thành Kiệt副会長は、3月15日ホーチミン市で2日間の日程で開催されたベトナム・フットウェア・サミット2017の講演において、この産業は2011~15年に年間15~20%の成長を遂げたと述べた。
ベトナムの皮革・履物製品は米国、EU、中国、日本を最大の輸出先市場として、約50の国々と地域に輸出されてきた。
皮革・履物業界は、ベトナムの経済、政治、社会の安定性と、低コストで高度な技術力を備えた豊富な労働力によって、相当な競争力を保持していると彼は述べた。
ベトナムは米国向け輸出国の中で確固たる地位を確立しており、履物輸出において第二位と、その輸出額は年々増加している。
「ベトナムの皮革・履物産業は、輸出総額の34.5%を占める米国、31.9%を占めるEUとその他の市場の3つの軸で成り立っています。将来的に発効する予定のEUとの貿易協定に加え、韓国との自由貿易協定、ロシア、カザフスタン、ベラルーシとの関税同盟は、ベトナムの皮革・履物産業に新しいビジネスチャンスをもたらすことになるでしょう。」と彼は述べた。
また政府は履物を含むベトナム製品の輸出を増加させるため、新しい自由貿易協定を引き続き交渉していくことになるとした。
「TPPではなく、むしろ米国経済の健全性が重要なのです。」
たとえもしTPPが発効したとしても米国経済が健全でなければ米国からの需要は望めないが、TPPがなくとも(米国経済が健全でありさえすれば)、ベトナムはその競争力によって米国市場で第二位の地位を維持できるだろう、と彼は述べた。
アメリカ履物流通小売業者協会(Footwear Distributors and Retailers of America)のMatt Priest会長は、米国は昨年、23億足の靴を輸入したと述べた。
全体のうち中国は72%を占め、ベトナムは15.7%であったが、中国のシェアは低下する一方で、ベトナムのシェアは増えているという。
商工省軽産業部のPhan Chí Dũng部長は、業界向けのなめし革やその他原材料の国内需要は40〜50%も拡大したと明らかにした。
世界市場が回復の兆しを見せる中、世界最大の履物供給国である中国での生産コストが近年増加しているため、輸入業者がベトナムに発注先を変更する傾向にあるという。
(後編へつづく)
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_2806.html
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