離脱通告控える英メイ首相の頭悩ます、スコットランド独立の住民投票実施が成立
英国は、現地時間29日に欧州連合(EU)離脱通告を控える現在、新たな問題を抱えることになった。英スコットランドは、英国からの独立の是非を問うために住民投票の実施を英政府に求める動議を採決し、賛成多数で成立した。英国はこれから始まる、2年間にも及ぶEUとの離脱交渉とともに、国内での独立問題とも向き合わなければいけなくなった。現在の英国には、それに耐えうる体力があるのだろうか。
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スコットランド自治政府議会は、28日夕方(現地時間)英国からの独立の是非を問うために、2014年に続く2度目の住民投票の実施を英政府に求める動議を採決し、賛成多数で成立した。かねてからスコットランドはEU残留派であった。
それを受けて、英国メイ首相は「離脱交渉には英国が団結して立ち向かわなければならない」と述べ、独立への住民投票は今するべきことではないと批判し、ひとまずの団結を求めた。
EUは英国が離脱決定前に約束した、EU予算の分担金で最大600億ユーロ(約7.3兆円)の支払いをしないと交渉に応じない姿勢を見せている。独立後、移民は規制する一方、EU単一市場とは自由貿易協定(FTA)を結び連携を続けたい英国だが、2年間の交渉期間は耐久戦となりそうだ。
そこで新たに浮上した、国内スコットランド独立問題。メイ首相は国内外の問題に同時に対処せざる追えず、頭を抱える。EUへ離脱通告がされるのはもう間もなくだ。
>>>合わせて読みたい『長く、厳しくなる2年間の幕開け、英国がEU離脱へ、3月にリスボン条約通知』
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