ファストファッション産業はミャンマーの国民にまっとうな仕事をもたらすのか?【後編】
(前編より)
ミャンマー経済は、止まない武力紛争、多岐にわたる人権リスク、国際標準を満たさない労働法、および市民活動の制限のもとに成り立っている。
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新しく組閣された政府は国際人権基準に沿った法律にアップグレードし、施行することが求められている。同時に、重大な人権リスクと産業界で横行している労働権侵害についても喫緊の課題として取り組まなければならない。
このような状況下で営業するすべての企業は、一般的なコンプライアンス責任を超えた責任を負う。外資系メーカーや外国資本が参入するには、土地の搾取、疑わしい所有関係や軍による介入、外資系縫製工場の強力なプレゼンス、児童就労や現地民族の保護など、関連するリスクを掘り下げた、厳密かつ地域独自のデューディリジェンス手続きを確立する必要がある。
この地でビジネスを開始できるかどうかを判断するには、人権や労働権違反に関する徹底的なリスク評価が必要である。
企業はコミュニティの権利やその土地独自の慣習的な権利を考慮すべきであり、特に既存、またはこれから開発する産業地区や特別経済区に関して、事前同意や通達の原則をしっかりと適用すべきである。
またリスクを評価する際には、地元の労働組合やNGO団体、関連する国際市民社会組織(CSO)に相談する必要がある。
ミャンマーで稼働する外資系縫製工場の関係者は、ミャンマーと取引を行うブランド、小売業者、代理店同様、サプライチェーンにある取引先企業が人権を尊重しているかどうかを監視する責任がある。
これには国際アパレル企業に対してサプライチェーンに関する定期的な情報開示を求める手続きや規則、サプライチェーン全体における人権侵害責任の明確化、ミャンマー政府と協働して人権や労働権侵害に関する問題提起のルート創設や、企業の創造と継続的運営を管理する法律や政策が人権を制約するのでなく、尊重することを保証することなどを含む。
このような改革が行わなければ、ミャンマーの労働者は今後も搾取され続けることになるであろう。
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_2796.html
(前編はコチラ)
>>あわせて読みたい『ミャンマー・時給13ペンスで働く児童労働の例が繊維産業で指摘される〜前編〜』
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