トヨタやホンダを抑え、スズキがインドで約50%のシェアを握る、2つの理由
トヨタ(4.5%)やホンダ(5.3%)を抑え、インドで約50%近くのシェアを握るスズキ(2017年3月現在)。トヨタやホンダは世界市場では存在感を示す一方で、インドでは思うようにシェアを伸ばせていない。では、なぜスズキはインドで躍進しているのか。スズキが半数近くのシェアを握った背景にある、2つの理由に迫る。
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2022年には人口が14億人を突破し、中国を抜き世界1位の人口を抱ええる「人口大国」になると予測されているインド。人口増加とともに、著しい経済成長をみせ、中間層や富裕層が拡大。インドは今、中国に次ぐ巨大な消費市場として注目を集めている。
こうしたインドの自動車市場の発達を、うまく利用した自動車メーカーがスズキだ。そして、スズキがインド自動車市場ですでに半数近くのシェアを握っているのには2つの理由がある。
まず一つ目は、「進出の早さ」である。ホンダが1995年、トヨタが1997年にインドに進出したのに対して、スズキは1983年にインドに進出した。これは世界の競合である米GM(ゼネラル・モーターズ)の1994年、韓国・現代自動車の1996年よりも、圧倒的な「進出の早さ」である。インドにはカースト制度が残り、法やインフラも整備されていなく、各大手企業がその難しさを理由に進出を見送っていた中、スズキはいち早く進出をしていた。いち早い進出が、スズキ・ブランドをインド国内で確かなものに築き上げたのである。
そして、2つ目は「低価格で小型車を製造する技術が有った」ことである。軽自動車を中心に生産してきた「ノウハウ」と「技術力」を活かして、低価格でも利益を出せる小型車を製造・販売出来たのが、スズキをシェア1位まで押し上げたもう1つの理由である。当時、今以上に開発途上であったインド市民の手にも届きやすい低価格販売が功を奏し、現在までの成長を押し上げた。
今後、さらに拡大するインド市場でも、スズキはシェアを伸ばしていくことが予期される。その背景には築き上げてきた圧倒的な「ブランド力」がある。もちろん市場の変化や消費者のニーズに応じて、新製品のローンチは必須となってくる。
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