ベトナム市場に廉価なファストファッションが参入【後編】
一部の国内ファッションブランドは、ベトナムの若者が世界の最新トレンドを取り入れるために外国ブランドを選ぶ傾向があるため、こうした有名ブランドに取って代わられることを恐れている。しかしベトナムの顧客を本格的に取り込むには、有名ブランドの価格帯が依然としてハードルとなっている。
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低価格が高級品に
H&M、Zara、Mango、Topshopはその手頃な価格が売りであり、多くの先進国で受け入れられているが、ベトナムにおいては他国よりも安く販売しなければならない。例えばベトナムで販売されるZaraのスカートは、タイよりも10〜20万ベトナム・ドン(4.5〜9米ドル)も安い場合がある。
それでもなお、ベトナム顧客にとってその価格は高いようだ。ベトナムではどうしても、リーズナブルな価格を売りにするブランドであっても高級ファッションブランドとなってしまう。ベトナムでは各ブランドのターゲット顧客となる中産階級の所得が低く、既に様々なスタイルを持つ多くの衣料品店やブランドが低価格で商品を提供している。
例えば若い女性向けのDaisyでは、最も高価な商品が130万ベトナム・ドン(56米ドル)のオーバーコートであるが、ZaraまたはMangoの同等商品は2~300万ベトナム・ドン(87~131米ドル)もする。
またこうした海外ブランドは中国の偽造品問題にも直面している。ベトナムはたびたび著作権保護を強化するよう求められているものの、多くのブランドはそのデザインを模倣され、低価格で販売されている。こうした模造品を見ても、それらが偽物であることを識別することは難しい。だがこの問題は純正品の販売と評判に大きな影響をもたらす。
ベトナムの顧客にとっては、H&Mに続き、Forever 21のような低価格のファッションブランドがベトナム市場に参入することは歓迎すべきニュースである。しかしこうしたブランドにとってベトナムで事業を開拓、定着するには、まだ克服すべき大きな課題が残されている。
Photo by Elvert Barnes on Flickr
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_2785.html
(前編はこちら)
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この記事の提供会社
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