記事によると、ワイヤレス充電EVはメルセデス・ベンツが計画中だという。移動体通信の通信技術開発や半導体の設計開発を手掛ける米クアルコムと契約し、同社のワイヤレス給電技術「クアルコム・ハロ(Qualcomm Halo)」を自動車分野に応用する。
クアルコム・ハロは磁気共鳴式ワイヤレス充電システム。これは、磁気共鳴効果を使ってEVやハイブリッド車の駆動バッテリーにワイヤレス遠隔充電を行うというもの。専用の充電設備を備えた充電スポットなら、どこでも充電できる。路面に埋め込まれていれば、走行中の同時充電も実現する。
業界筋によると、メルセデス・ベンツは2018年に、この技術を応用したハイブリッド自動車を発表する予定。BMWもいくつかの車にワイヤレス充電システムを装備することを進めている。
エバトラン、モーメンタム・ダイナミクス、ワイトリシティ、ワイヤレス・アドバンスド・ビークル・エレクトリフィケ―ション(WAVE)といったクアルコム以外の企業(いずれも米国企業)もワイヤレス充電技術の開発に力を注いでいる。
ワイトリシティ社のシニアプロダクトマネージャー、グラント・リッグ氏は、「世界中の自動車メーカーがワイヤレス充電プロジェクトを進めている。2020年までにこの技術が主流になるだろう」と語っている。
モビリティ専門家を会員とする米国の非営利団体、SAEインターナショナルのテスト結果で、自動車分野におけるワイヤレス充電技術は大きく改善され、充電効率や充電速度はプラグイン充電とほぼ同じであることが明らかになった。
メーカー各社の最終目標は、車両に対し走行中に自動充電を実現すること。
ワイヤレス充電EVの市場化について、SAEインターナショナルの代表、ジェシー・シュナイダー氏は必ず実現すると認識している。SAEは現在、同技術に関する汎用基準を策定中で、さまざまな競合技術が整理統合される予定。
(翻訳編集・島津彰浩)
ソース:http://www.epochtimes.jp/2017/03/26922.html