エネルギーの上昇率は9.2%。原油高で前月の8.1%を大きく上回った。工業製品は0.2%で、前月から0.3ポイント縮小。サービスは前月を0.1ポイント上回る1.3%だった。
ユーロ圏ではインフレ率が16年2月から5月にかけてマイナスまたは横ばいで推移し、デフレ懸念がくすぶっていた。しかし、ECBの量的金融緩和、超低金利政策の効果もあって物価は安定に向かい、とくに12月以降は原油価格が石油輸出国機構(OPEC)の減産合意で上昇に転じたことで、大幅に拡大している。
ただ、ECBが金融政策で重視するエネルギー、食品・アルコール・たばこを除いた基礎インフレ率は0.9%と、なお低水準にとどまっている。前年同期に原油価格が低迷していた反動による物価押し上げ効果が今年下期には薄れ、インフレ率の伸び率が縮小する可能性が高いことから、市場ではECBが量的金融緩和を当面は継続するとの見方が大勢を占めている。
ソース:http://fbc.de/eur/eur3954/
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