だがバラマキに当たる一過性の生活支援措置の予算は昨年の388億ドルより約10%減の351億ドルにとどまったことには不満も出ている。陳長官は記者会見で、多くの関係者から「バラマキを増やせば支持率が上がり、続投につながる」とのアドバイスを受けたが、そのやり方は拒否したと説明。
黒字分の3分の2に相当する610億ドルを将来に向けた長期的な投資に充てた。その内訳は、(1)老人ホームのサービス水準確保など高齢化対策の強化、障害者のリハビリサービスに300億ドル、(2)今後5年で推進する26項目のスポーツ・レクリエーション施設整備に200億ドル、(3)イノベーション・科学技術の発展に100億ドル、(4)職業専門教育や校長・教員の研修支援などの青少年育成に10億ドル――となっている。
香港大学民意研究計画が22日に行った世論調査(対象502人)によると、予算案に「満足」との答えは33.2%で、昨年の36.1%を下回った。