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Appleが待望のインドにて「iPhone SE」の現地生産をスタートか?

 
かねてからAppleは、自社製品の現地生産について、インド政府と協議を行っており、昨年11月に、インド政府に宛てた書簡にて、インド国内生産についての概要と、金融面における優遇処置を要望していた。
 
インドの経済誌Economic Times、英国Reuterが伝えたところによると、Appleの製造パートナーである台湾の電子機器製造受託業者ウィストロンが、インド・カルナータカ州のバンガロールに、iPhoneの組み立て業務を専門とした工場を設置する予定とのこと
この新工場は早ければ2017年4月にも稼働を予定しているが、最初の段階での生産台数は30〜40万台と、大幅に低い数字に抑えられているという。
 
Appleがインドでの現地生産を希望しているのは、当然ながら、インドでのiPhoneの販売価格を引き下げることが最大の狙いと見られている。
現在、インドにおけるiPhoneの新モデル価格は5万インドルピー(約8万4000円)からだが、競合となる他社の7、8割のスマートフォンは1万ルピー(1万7000円)辺りから販売されているというのが現状だ。
 
アジア諸国を訪れている方なら実感いただけると思うが、普通に街を歩いていても、iPhoneを使用している一般層は、ほとんど見かけないというのが、正直な印象だ。
そもそもインドにおけるiPhoneのシェア率は、わずかに2%未満という報告もある。
 
今回、Appleは、インド政府との交渉による、課税軽減処置の適用の結果を待つことなく、インドでの現地生産をスタートする形となる。
しかし、インドのモディ首相が提唱する「メーク・イン・インディア」に合致すると認識されれば、Appleはインドで初となる直営店をオープンさせる可能性もあるという見方もあるとのことだ。
 
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