賃金未払いで閉鎖したカンボジアの工場は、Zaraなど有名ブランド向けの縫製工場
従業員に賃金や失職手当を払わずに5か月前に閉鎖した縫製工場は世界的なファッションブランドZaraに納品していたと労働者の権利擁護団体が2月13日に発表した。閉鎖された工場には賃金の支払いを求める元従業員らが集まっている。
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プノンペン市Russei Keo区Tuol Sangke地区のCo-Seek Garmentでは、およそ60人の元従業員が集まる中、裁判所の職員らが補償のために売却できる機材やその他の放置された物品のリストを作成した。
元従業員を代表するHan Senghornさんは、中国資本のCo-SeekはZara、米国のEsprit、日本のEdwinなどのブランドのパンツを作っていたが、8月に高価な機材の搬出を始めたという。その時には工場は閉鎖しないと従業員には説明していたが、9月に突然工場は閉鎖され、経営者は従業員1人あたり160米ドルを支給したという。
しかし、2012年から継続して勤務していた従業員もあり、彼らは本来800米ドル受け取る権利があるとSenghornさんは説明する。
400人の従業員のうち300人以上が160米ドルを受け取ったが、200米ドルを要求した残る98人は(本来、新入社員でもおよそ250米ドル受け取る権利がある)、何も受け取っていないとSenghornさんは述べた。「私たちはたった200米ドルを要求したに過ぎないのですが、会社は拒否しました」
元従業員らを弁護するHong Sambath弁護士は、裁判所が工場に残る機材をいつ売却するか、売却するかどうかは不明だと話す。
Zaraはスペインの多国籍衣料メーカーInditexの代表的ブランド。Inditexは世界でも最大規模のファッショングループで、同社ウェブサイトによると全世界に7000店舗以上を擁し、「ファッションへの責任ある情熱にインスパイアされている」という。
5月には、米国のビジネス雑誌ForbesがZaraブランドの資産価値を107億米ドルと試算している。
米国の労働者人権擁護団体「連帯センター」のWilliam Conklinカンボジア事務所代表は、Inditexは世界的な労働者擁護の合意に署名していることから、最近Inditex及びCo-Seekの他の主要取引先にコンタクトを試みたと言う。この合意書は世界的なブランドと世界的な労働組合組織の間で労働者擁護を目的として交わされる。
「取引先にも労働者に対する義務があるため、「連帯センター」は取引先にもこの件を持ち込む」とConklin代表は述べた。しかし、サプライチェーンをたどることが困難と判明すれば、世界的ブランドは関係のないことだと主張するだろうとも言う。
「時として物事はそう簡単には進みません。工場は下請けであった可能性もありますし、取引先は彼らと取引をしていないと主張することもありえます」
Inditexからはコメントを得ることができなかった。
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_2750.html
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