EU統計局ユーロスタットが1月31日発表したユーロ圏の2016年10~12月期の域内総生産(GDP、速報値)は前期比0.5%増となり、伸び率は前期の0.4%から0.1ポイント拡大した。プラス成長は15四半期連続。16年通期の成長率は1.7%で、米国の1.6%を上回った。
ユーロ圏経済は欧州中央銀行(ECB)の量的金融緩和に支えられ、緩やかな回復を続けている。10~12月期の前年同期と比べた成長率は前期と同水準の1.8%。EU28カ国ベースの成長率は前期比0.6%、前年同期比1.9%だった。
ユーロスタットは国別のGDPを公表していないが、これまでに各国当局が発表した統計によると、ドイツは前期比0.5%増、フランスは同0.4%増となり、伸び率はそれぞれ前期の0.2%を上回った。スペインは0.7%増だった。
ユーロ圏ではインフレ率が急上昇しており、雇用も改善している(後続記事参照)。ECBは量的緩和を継続する方針を打ち出しているが、景気回復が軌道に乗っていることで、緩和に批判的なドイツなどが同措置縮小を求める動きが強まりそうだ。
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