日清紡ホールディングスが、メキシコ新工場計画を“白紙”に トランプ氏の政策が影響
日清紡ホールディングス(HD)は、2月8日、メキシコを最有力として検討していた、自動車用ブレーキ摩擦材の工場増設計画を“白紙”にしたことを明からにした。
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日清紡ホールディングスの奥川隆祥取締役常務執行役員は、8日の決算会見にて、「トランプ米大統領の姿勢を見ると、メキシコ以外の場所に白紙にする必要がある」という旨を述べた。
トランプ米大統領が、メキシコやカナダとの北米自由貿易協定(NAFTA)を見直すと表明したことを受けての発言だ。
ブレーキ摩擦材の世界的な大手である日清紡HDは、自社の主力となる自動車用ブレーキ摩擦材の製造拠点を、アメリカとメキシコに、それぞれ1カ所ずつ保有していた。
世界的に環境規制が叫ばれるなかで、銅を未使用なブレーキ摩擦材の増産が続いており、2017年中にはメキシコに新工場を設立する予定だった。
今回の日清紡HDのような、メキシコでの生産拠点の“白紙”については、旭化成も自動車用機能性樹脂の新工場計画や、旭硝子のフロントガラス工場など、それぞれの増強計画を見直す検討に入っているという報告もある。
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