ミャンマー進出企業にも影響、スー・チー氏に求められる国内問題の解決
ミャンマーの不安定な国内情勢の問題が、再び浮き彫りになった。同国内では軍事政権時代から民族対立が繰り返されていた。昨年、アウン・サン・スー・チー国家元首の活躍もあり、経済発展の妨げとなっていた米国からの経済制裁が解除された。アジアの「最後のフロンティア」と謳われた同国は今後、日本企業も含めた外資企業の参入も増加することで、大幅なインフラ改善を始めた経済発展が期待されていた。国内情勢の不安は進出企業にとっても懸念点であるため、早期解決が望まれる。
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発端は、ミャンマー与党、国民民主連盟(NLD)の法律顧問でイスラム教徒のコー・ニー氏が殺害されたことにある。コー・ニー氏はスー・チー氏が国家元首になるのに大きな役割を果たした人物だ。同国内で多数は仏教徒の反発が高まる中での事件であった。
多数民族が共生する同国では、軍事政権時代から内部対立が続いていた。原因の一つが宗教対立だ。スー・チー氏が国家元首となった今もその闘いは各地方で続いていた。宗教間の対立を批判し、民族・宗教保護法を反対していたコー・ニー氏の殺害を受けた過激派民族からは喜びの声さえ上がっている。
今回の事件を受けたスー・チー氏は事件について、1週間経った現在も未だ口を閉ざしている。当人の大きな助けとなった人物であるため、国内外からはその対応に批判も集まる。
しかし、そういった対応の背景には、国内の過激派集団を煽らないようにする狙いがある。スー・チー氏は今後、経済発展のための積極的な外交政策の継続とともに、国内問題の解決に迫られる。
国内の治安悪化は進出する企業にとってもやはり大きな懸念点となる。経済制裁が解除され、ティラワ工業団地を始め日本企業による開発も進んでいるだけあり、早期解決が望まれる。
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