フィリピンの2016年の【GDP成長率】は6.8%
アメリカのトランプ大統領による乱暴な政策によって世界経済の見通しが混迷を深める中、フィリピン国家経済開発庁(NEDA)が、2016年のフィリピンの国内総生産(GDP)が1月下旬に速報値で6.8%と発表した。
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フィリピン国家経済開発庁(NEDA)によると、2016年第3四半期では7%という好数字を記録したが、最終四半期になる2016年10月~12月は6.6%と伸び悩んだものの、前年同期の6.3%より高かった。
この高い成長率は国内における投資と消費が好調なためと見られていて、経済の減速が伝えられる中国の6.7%、あるいはフィリピンのライバルと目されているヴェトナムの6.2%より高かった。
GDPの内訳では、前年成長率6.5%であった工業部門が7.6%となり、サービス部門は前年の7.8%からやや鈍って7.4%となった。
フィリピンの国民が多く従事する農業部門では前年より0.2%マイナスの1.1%となり、自然災害への脆弱性を考えると、農業部門の成長は低迷するとNEDAは見ている。
この速報値と同時にNEDAは2017年度の経済見通しを述べているが、それによると2017年は6.5%から7%、あるいは8%の高率を記録するのではないかと見ている。
同時にこの成長率を続ければ計算上は今後6年間で、経済力は実質ベースで50%以上上昇し、1人当たりの所得は40%伸びるとし、これによってドゥテルテ大統領の任期が終わる2022年までに、貧困層の14%に当る約600万人が恩恵を受けるとしている。
しかしながら、リスク要因として台風やエルニニョなどによる自然災害、また、アメリカのトランプによる保護貿易による影響と、著しい伸びを示しているものの、コール・センターに代表されるアメリカと密なBPO産業に懸念があると見ている。
また、経済減速中の中国の動向いかんによってフィリピン経済も大きな打撃を受けるとされ、NEDAの経済予測は前アキノ政権時代の施策の延長上であり、ドゥテルテ政権の経済政策はそれを踏襲した範囲から抜け出ていず、楽観的過ぎるのではないかとの指摘もある。
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news02&config=&command=body&no=316
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