豪州とニュージーランド政府は、米国抜きでのTPP実現を目指す意向を表明したが、シンガポール通産省は「米国抜きでは、現在の構造のままの発効は不可能」との立場だ。
同広報官は「シンガポールは域内統合を目指す。TPP署名国が交渉した協定はそうした道筋の一つであり、すべての参加国間の貿易関係を強め、経済成長の機会を提供するものだ」とした。
シンガポールとしては中国主導の東アジア地域包括的経済連携(RCEP)や、アジア太平洋自由貿易地域計画の交渉に引き続き参加するという。シンガポール事業連盟(SBF)は、米国抜きでもTPPは関係国企業に大きな利益をもたらす、との理由からあくまでTPPの施行を目指すよう政府に求めた。
TPP署名国のうちシンガポールはカナダ、メキシコ以外の10ヵ国と自由貿易協定(FTA)を締結しており、DBS銀行のエコノミストは「米国の離脱は深刻な影響をシンガポールに与えない。米国が保護主義を採用した場合の方が影響は大きい」と語った。
ソース:http://www.asiax.biz/news/42110/
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