国内の仮想通貨取引所で店舗などでの決済業務にも力を入れる「コインチェック」を運営するレジュプレスによると、昨年末時点でビットコインを買い物の支払いに使える店は約4200ヶ所であった。前年末比べ約4.5倍に増えたという。使えるのはレストランやバーと言った飲食店のほか、ネットショッピングでも使える。
ビットコインは専門の取引所において円などで購入でき、専用の電子財布で保管する。
支払い時には店頭で表示されるバーコードをスマートフォンで読み取れば、自身の電子財布から金額分のビットコインが差し引かれる。利用者が負担する手数料は数円程度で済む。
海外ではすでにビットコインの利用が進んでいる。
マネーロンダリング(資金洗浄)に使われたり、詐欺被害が起きたりもしているが、電子財布の保有者は1300万人を超えている。支払いに使える場所は欧州や米国を中心に10万ヶ所以上にもある。
ビットコインは法定通貨と異なり国ごとの通貨に変える必要がなく、国境を超えて使える。
2020年に東京五輪の開催を控える日本にとっても、外国人がビットコインを利用できる環境の整備が重要になる。
現在は、数十万人される日本でもビットコインの利用者が増えそうだ。そのうち、利用客の大半が中国人などの外国人とされている。その中で、国内では7月から仮想通貨の購入時にかかっていた消費税がなくなる。利用者にとって消費税分の負担が軽くなり、購入もしやすくなる。
また、今春めどで施行される改正資金決済法により仮想通貨を扱う取引所を登録制とするなど、安全面も確保される。
2016年度の訪日外国人数は前年度比22%増の2400万人を突破した。
一方で、「爆買い」ブームの終了も響き、消費は落ち込んでいる。今後の課題としてあげられるのは消費に繋げるインフラの改善だ。
海外クレジットカードでも通貨を下ろせるATMの増設も進められている。その中で、「ビットコイン」は別の角度からインバウンド消費を後押しする。
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