香港・高齢化対策・社会保障政策で物議
梁振英・行政長官が1月18日に発表した2017年度施政報告(施政方針演説)では、高齢化対策やリタイア後の生活保障、労働問題でいくつかの重要な措置が打ち出された。
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19日付香港各紙によると、特に物議を醸しているのが強制積立年金(MPF)オフセッティングの段階的撤廃。政府はオフセッティング撤廃に向けて雇用主が退職金・解雇手当を支払うための補助金として60億ドルを確保し、10年を過渡期として段階的に補助金を減らす。
だが財界はオフセッティング撤廃で人件費が5~6%増加するとして反対を表明している。
高齢化対策では高額高齢者生活補助を増設。対象者の資産上限は単身14万4000ドル、夫妻21万8000ドル、支給額は現行の高齢者生活補助から約3分の1引き上げ1人当たり月3435ドルとする。
高齢者生活補助は資産上限を単身32万9000ドル、夫妻49万9000ドルに引き上げる。高齢者医療バウチャーの受給年齢は65歳に引き下げ、75歳以上の高齢者生活補助受給者に対しては公立病院・診療所の費用無償化を進める。
一方で貧富の差を問わないリタイア後の保障である市民皆年金制度の導入は拒否する姿勢が示され、一部で反発の声が上がっている。
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