独GDP成長率1.9%に加速、内需主導で5年来の高水準に
ドイツ連邦統計局が12日発表した2016年の国内総生産(GDP)は物価調整後の実質で前年比1.9%増(速報値)となり、5年来の大きな伸びを記録した(グラフ参照)。
成長率の上昇は3年連続。政府最終消費支出とGDPの半分以上を占める個人消費(民間最終消費支出)が特に大きく伸びて全体を押し上げた。外需(輸出-輸入)は成長のマイナス要因となった。
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政府最終消費支出は4.2%増え、増加幅は前年の同2.7%から拡大した(表を参照)。難民向け支出の急増で額が押し上げられた格好だ。2015年には主に「バルカンルート」を通して流入した難民の数が89万人(16年は28万人)に達した。
個人消費も2.0%増加した。雇用の安定と所得の拡大、インフレ率と金利の低迷を受けて財布の紐が緩んでいることが背景にある。
住宅需要の拡大を受けて建設投資も3.1%増となり、増加率は前年の0.3%から大幅に拡大した。設備投資は1.7%増加したものの、世界経済の先行き不透明感などを受けて伸び率は2年連続で落ち込んだ。
内需は2.2%増加し、GDP成長率(1.9%)への寄与度は2.0ポイントに達した。
輸出は2.5%増で、伸び率は前年の5.2%から縮小。輸入の増加幅が3.4%に上ったことから、GDP成長率への外需の寄与度はマイナス0.1ポイントとなった。
営業日数を加味したGDP成長率は1.8%で、営業日数調整前ベース(1.9%)を0.1ポイント下回った。16年は前年よりも営業日数が1日多かった。
国、州、市町村、社会保険機関の財政収支は計192億ユーロの黒字で、3年連続でプラスとなった。名目GDPに対する比率はプラス0.6%。経済の堅調は税収・社会保険料収入の増加や社会保障費の減少などの形で財政改善に寄与している。
統計局は同日の記者会見で、16年第4四半期(10~12月)のGDP成長率が前期比で実質およそ0.5%(見通し)に達し、前期(第3四半期)の同0.2%から加速したことも明らかにした。
ソース:http://fbc.de/sc/sc39158/
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