「ミャンマーがEUの一般特恵制度(GSP)の適用を受けることとなったため、2016年はヨーロッパ諸国からの発注が増加しました。前年は労働問題などがあり輸出はやや低調でした」とU Win Myint部長は説明している。
テイン・セイン政府による改革の結果、2013年にEUは発展途上国との貿易で特恵待遇を付与する一般特恵制度(GSP)の対象にミャンマーを再度指定した。
EUの一般特恵制度においては、ミャンマーには「武器以外すべて」という最低の階級が適用される。この階級では武器・弾薬以外のすべてをヨーロッパ市場に無関税で輸出することが可能となる。
このプログラムの適用を受けるには、縫製工場は国際的な労働者の権利や環境基準を満たす必要がある。工場所有者の中にはこうした基準に達するよう、自社工場の引き上げに熱心な人もいるものの、多くが消極的である。
連邦団結発展党(USDP)政権下、最低賃金を要求し、悲惨な労働者の搾取を告発する労働者側と工場経営者側の対立で縫製産業は大きく揺れた。
「ミャンマーの縫製輸出は順調です。ミャンマー投資委員会(MIC)は最近6件の投資申請を認可しました。そのうち5件が香港資本の縫製業によるものです」と投資企業管理局(DICA)のU Aung Naing Oo局長は話す。
縫製輸出のほとんどが日本とヨーロッパ向けで、韓国がそれに続いたが、2017年度はEUが日本を上回るかもしれないとミャンマー縫製業協会のDaw Khaing Khaing Nwe書記は話す。
収益がより大きい市場へのアクセスを得るため、ミャンマーの縫製産業は現在多くの工場が行う、高い技術を必要としない労働集約的な「委託加工(CMP)」型縫製業から高度な製品販売(FOB)システムへの移行を試みている。
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_2711.html