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ドイツ、物価の上昇基調が鮮明、インフレ率は来年回復

 
過去1年間の各種物価指数の変動率(前年同月比)をみると、輸入物価では下落幅が1月から拡大し始め、ピークとなった4月には6.6%へと達した。エネルギーの輸入価格が30.8%落ち込んだことが響いた格好で、原油と石油製品では低下率がそれぞれ36.0%、33.1%を記録。石炭(24.6%減)、天然ガス(22.4%減)、電力(24.6%減)も20%台の大幅低下となった。
 
輸入物価の低下につられる形で川下の生産者物価、卸売物価、消費者物価も落ち込んだ(下のグラフ参照)。輸入物価の下落率が5月に縮小し始めると、その他の物価も連動して底を打ち、グラフの線は右肩上がりが続いている。輸入物価と生産者物価は最新のデータが出ている10月の時点で前年同月をなお下回っているものの、近い将来に上昇へと転換する勢いだ。
 
卸売物価では2013年から続いた下落に歯止めがかかり、11月は0.8%上昇。2カ月連続で1年前の水準を上回った。鉱石・金属は6.3%増となり、5カ月連続で上昇した。上げ幅も前月の2.7%から2倍以上に拡大している。
 
物価はユーロ圏でも回復しており、11月の消費者物価指数は前年同月比の変動率(インフレ率)が0.6%(速報値)となり、前月から0.1ポイント上昇。直近のボトムである5月(-0.1%)からは0.7ポイント高くなった。ECBはこうした状況を踏まえ、8日発表した経済予測でユーロ圏の来年の予想インフレ率を前回(9月)の1.2%から1.3%へと上方修正した。

ソース:http://fbc.de/sc/sc39061/