この提携は、ブラジル、メキシコをはじめ中南米市場でのECワンストップサービスを強化することが目的とのこと。
トランスコスモスによると、ブラジルのインターネット環境は、 欧米や日本と同様にGoogleやFacebookの利用が多い一方、 EC分野では現地大手リテール系列のAmericanasやSubmarinoのほか、 欧米系のWalmartやGroupon、 アルゼンチンのMercadoLibreなどが上位事業者として存在しており、 現地特有のEC事業環境が形成されているという。 加えてブラジルでは、 商品の輸入やオンライン販売について複雑な税制・規制が設けられていることも指摘している。
インフラコマース(http://www.infracommerce.com.br)はブラジルを中心にECワンストップサービスを展開する企業で、設立は2012年12月。CEOはKai Schoppen(カイ・ショペン)で従業員数は330名。企業・ブランドのECサイト構築から、ブラジル現地のオンラインマーケットプレイスへの出店支援、フルフィルメント、オンラインマーケティング、カスタマーケアなど、ECに関連するサービスを幅広く提供している。
ブラジルでの外資企業も含めたオンライン販売について豊富な知見やノウハウを持っており、レイバンやユニリーバ、 ジョンソン・エンド・ジョンソン、ニューバランス、ミズノなど、ファッションから消費財・飲料など、多くのグローバルブランド企業にサービスを提供しているそうだ。
インフラコマースの主な特長としてトランスコスモスは、1)越境ECやローカルビジネス拠点登記・運用代行、委託販売など、外資企業のBtoC/BtoBオンライン販売における多様な形態に対応、2)ロージャスアメリカーナス、スブマリーノ、メルカードリブリ、ウォールマートもなどブラジルの代表的なECサイト・オンラインマーケットプレイスへ出店、3)サンパウロ近郊に約16,000平米の広さを誇る倉庫兼フルフィルメントセンターを配備しており、サンパウロ都市圏では3時間内のエクスプレス配送が可能、4)電話・メール・チャットを使った質の高いカスタマーサポート(ポルトガル語・スペイン語・英語に対応)、5)オンライン注文した商品の店頭受取やポップアップストア対応、紙媒体でのQRコードからの注文など、オムニチャネルでの販売に対応している点などを挙げている。オムチャネルの実績例では、ショッピングセンターにQRコードで注文できるポスターの設置などもあるという。
今回の資本・業務提携に当たり、 インフラコマースのカイ・ショペンCEOは以下のコメントを寄せている。
「インフラコマースは、 ECサイト構築から販売促進、フルフィルメント、カスタマーケアまで総合的に対応できるブラジルで代表的なECワンストップサービス企業です。ブラジルでは日本ブランドの品質に対する評価が高く、特に家電・エレクトロニクス系やモバイルアイテム、ファッションなどが人気です。 インフラコマースはブラジルの複雑な規制に対する知見やノウハウを豊富に持ち、企業や商品に応じて最適なソリューションを提供できるため、日本のお客様企業の中南米進出に大きく貢献できると確信しています」(カイ・ショペンCEO)
中南米のEC市場で50%以上の最大シェアを占めるブラジルは、 2015年に約222億ドルのEC市場規模が、 2025年には約515億ドルに達すると予測されるなど、 高い成長が見込まれているという。
またインフラコマースは、2016年9月にはメキシコにも販路を拡大、さらに2017年以降にはアルゼンチン、 コロンビア、チリ、ペルー、米国にも進出を予定しているとのこと。
(文/麻生雅人、写真提供/トランスコスモス)
ソース:http://megabrasil.jp/20161129_32791/
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