コスト削減では、2020年から世界全体で年37億ユーロのコスト改善効果を見込んでいる。うちドイツ国内では、最大2万3,000人の人員削減に加え、生産性の改善などにより、2020年から年30億ユーロのコスト削減を計画する。人員削減は、自然減や年配社員向けのパートタイム制度(Altersteilzeit)導入により対応し、2025年末まで経営上の理由による解雇を行わないことで合意した。
■ 国内で電気駆動車と部品生産、バッテリーセルの試験生産施設も
国内工場では、電気駆動車の生産や電気駆動車向けの部品を生産する計画で、バッテリーセルとバッテリーモジュールの試験生産施設も国内に整備する。従来の事業においても将来の競争力強化に向けた改善を図る計画であり、これらの構造改革に35億ユーロを投資する予定。
具体的には、ボルフスブルク工場とツヴィッカウ工場でエレクトロモビリティに特化したプラットフォーム(MEB)をベースにした電気駆動車を生産する。エムデン工場では、生産モデルを1モデル増やし、稼働率を改善する。ボルフスブルク工場でも将来、生産モデルを増やす計画。
部品生産では、ブラウンシュヴァイク工場でプラットフォーム「MQB」向けのバッテリーシステムを引き続き生産するとともに、「MEB」向けバッテリーシステムの生産が加わる。カッセル工場では「MEB」向けの駆動装置を、ザルツギッター工場では、MEB向け駆動装置の部品を生産する。ザルツギッター工場では、バッテリーセルとセルモジュールのパイロットプラントを整備する計画もある。
ソース:http://fbc.de/auto/ai14900/