日本大企業トップや関係者らが参加した230人規模の訪中団は商務部官員との会談で、日本企業の事業環境を改善することと、日本企業が撤退する際の手続きを一括する窓口を設置することを求めた。
中国国内世論は、訪中団の中国政府への要請は、今後の日本企業の大規模な撤退を意味するとしている。専門家が警告「富士通の生産ライン移転とは本質が違う」「中国経済に打撃だ」
経済・歴史学者の王思想氏は25日「鳳凰博客」に掲載した自身の評論記事において、訪中団の要請についてのニュースを見て「非常に不安にさせられた」とした。「中国改革開放の最初、欧米企業よりもいち早く中国に投資し始めたのは日本企業だ」「日本企業は大規模な撤退を考えているだろう。これは富士通が生産ラインを中国からベトナムやインドに移転することと本質的に違う」「日本は「中国通」なので、日本企業の行動を欧米企業は真似るだろう。これは重大なことだ。すでに下向きとなっている中国経済に大きな打撃を与える」との懸念を示した。
ネット上では、大規模撤退を不安視する声が広がっている。在日中国人交流サイト「花生網」(27日付)のコメントの一例をあげる。
「外資の大規模な撤退がもう決まったみたい」「なぜ、日本企業に簡単に撤退させないのか? 江蘇省南部や長江デルタ地域を例にすると、その地域の6~7割の工業生産額と輸出額は外資企業によるものだ。外資企業が撤退すると、この地域経済がもう崩壊するしかないのだ。長江デルタ地域の経済が崩壊すると、中国経済がどうなるか分かるだろう」「日本企業に厳しくしたら、欧米企業は、もう死んでも絶対に中国に行かないと思うようになるし、中国にいる欧米企業がさらに早く中国から撤退したいと思うようになるに違いない」。
ソース:http://www.epochtimes.jp/2016/09/26200.html