ブルガリアとモルドバで親ロ派大統領が誕生
ブルガリアとモルドバで13日行われた大統領選の決選投票は、いずれも野党の推す親ロ派候補が勝利した。これを受けてブルガリアでは14日、ボイコ・ボリソフ首相が内閣総辞職を発表し、来年3月の総選挙実施が決定。一方、モルドバではこれまでの親欧路線が見直される可能性が出てきた。
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ブルガリア中央選管が開票率99.3%の時点で発表した得票集計によると、社会党(BSP)が推薦する親ロ派のルメン・ラデフ候補が59.4%、与党「ブルガリアの欧州における発展のための市民(GERB)」のツェツカ・ツァチェヴァ候補が36.1%をそれぞれ得票した。投票率は53.3%だった。
ラデフ氏は、欧州連合(EU)・北大西洋条約機構(NATO)にとどまる一方で、ロシアとの関係を重視し、EUの対ロ制裁解除を求めていく立場だ。
ボリソフ首相は自党候補の落選を受け、選挙前の予告通り内閣総辞職を決断した。議会選挙が早くても3月20日となる見通しで、かつ、ポピュリスト勢力への支持が伸びる傾向にあることから、選挙後の組閣も困難な道のりが予想される。
一方、モルドバ大統領選は、中央選管の14日開票速報(開票率99.9%)によると、親ロ派のイゴリ・ドドン候補が52.3%を得票して当選を確実にした。EUとの連携強化を唱えるサンドゥ・マイア前教育相は47.7%の得票にとどまった。投票率は53%だった。
ドドン氏は選挙戦で、「EU連携協定の解消・ロシア主導のユーラシア連合加盟の是非を問う国民投票の実施」を公約しており、モルドバの政治・外交路線は不透明になってきている。
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